FileMakerエンジニア
「FileMakerを導入した後の保守は必要なのだろうか」
「システムに不具合が発生したとき、どこまで対応してもらえるのか知りたい」
「FileMaker(ファイルメーカー)の保守事例を参考に、自社に合った保守体制を検討したい」
このような疑問を持つ企業は少なくありません。
FileMakerは柔軟なカスタマイズが可能なローコード開発プラットフォームとして、多くの企業で業務システムに活用されています。
しかし、FileMakerは開発して終わりではありません。
導入後も継続的に保守・運用を行うことで、安定したシステム運用や業務改善につながります。
実際には、トラブル対応だけでなく、業務の変化に合わせた機能追加やバージョンアップへの対応、セキュリティ対策など、保守の役割は多岐にわたります。
本記事では、FileMakerの保守内容や実際の保守事例、保守会社の選び方まで詳しく解説します。
目次
1. FileMakerの保守とは
FileMakerの保守とは、システムを安定して運用し続けるために必要なサポートやメンテナンスを行うことです。
業務システムは、導入時には最適な状態であっても、業務内容や組織体制、利用環境の変化によって改善が必要になります。
また、ソフトウェアのアップデートやセキュリティ対策など、継続的に対応しなければならない項目も少なくありません。
そのため、FileMakerを長く活用するには、導入後も継続的な保守体制を整えることが重要です。
ここでは、FileMaker保守の役割や必要性、運用との違いについて解説します。
1.1. FileMaker保守の役割
FileMaker保守の役割は、システムを安全かつ安定して利用できる状態を維持することです。
万が一システムに不具合が発生した場合は迅速に原因を調査し、業務への影響を最小限に抑える必要があります。
また、日々の業務で発生した改善要望を反映し、より使いやすいシステムへと成長させていくことも保守の重要な役割です。
主な保守内容には、次のようなものがあります。
- システムトラブルへの対応
- エラーの原因調/修正
- バージョンアップへの対応
- 機能追加や画面改善
- バックアップやデータ復旧
- 操作方法に関するサポート
単なる「故障時の対応」だけではなく、業務システムを継続的に改善しながら運用することが、FileMaker保守の大きな役割といえます。
1.2. 開発後も保守が必要な理由
「システムが完成したから保守は不要」と考える方もいますが、実際には開発後からが本格的な運用のスタートです。
企業の業務は、組織変更や新しいサービスの開始、法改正などによって少しずつ変化します。
その変化に合わせてシステムも更新しなければ、使いづらさや入力ミス、業務効率の低下につながる可能性があります。
また、FileMaker自体も定期的に新しいバージョンが公開されるため、最新環境へ対応するための検証や調整も必要です。
保守を継続することで、次のようなメリットが期待できます。
- システムを安定して利用できる
- トラブル発生時の復旧が早い
- 業務の変化に合わせて改善できる
- システムを長期間活用できる
- 将来的な大規模改修の負担を軽減できる
導入後も継続的に改善を重ねることで、FileMakerの効果を最大限に発揮できます。
1.3. 保守と運用の違い
「保守」と「運用」は混同されやすい言葉ですが、それぞれ役割が異なります。
「保守」と「運用」の違いは次のとおりです。
項目 | 保守 | 運用 |
| 目的 | システムを正常な状態に維持・改善する | 日常業務でシステムを利用する |
| 主な内容 | 不具合対応、機能追加、バージョンアップ、改善 | データ入力、帳票出力、ユーザ管理など |
| 担当者 | 開発会社・システム担 | 現場担当者・利用者 |
運用は日々システムを活用する業務を指し、保守はその運用を支えるための技術的なサポートを行います。
どちらか一方だけではシステムを長く活用することは難しく、安定した運用には保守と運用の両方が欠かせません。
2. FileMakerの保守が必要になるケース
FileMakerは柔軟にカスタマイズできるため、多くの企業で長期間にわたって利用されています。
しかし、業務環境や組織は常に変化するため、導入当初のシステムをそのまま使い続けられるケースは多くありません。
また、担当者の異動やソフトウェアのアップデートなど、企業を取り巻く環境の変化によって保守が必要になることもあります。
ここでは、FileMakerの保守が必要になる代表的なケースを紹介します。
2.1. 担当者が退職した
FileMakerを社内で管理していた担当者が退職すると、システムの仕組みが分からなくなり、トラブル発生時に対応できないケースがあります。
特に、自社で独自にカスタマイズを行っていた場合は、設計内容やスクリプトの仕様が共有されておらず、保守が属人化してしまうことも少なくありません。
このような状況では、小さな修正であっても対応できず、業務に支障をきたす可能性があります。
担当者が変わっても安心してシステムを運用するためには、保守会社による継続的なサポートを受けられる体制を整えておくことが重要です。
具体的には、次のようなリスクが考えられます。
- システムの設定や仕様が分からない
- 不具合が発生しても原因を特定できない
- 機能追加や修正ができなくなる
- 業務が特定の担当者に依存してしまう
属人化を防ぐためにも、第三者が保守できる体制を整えておくことが、長期的な安定運用につながります。
2.2. システムが古くなっている
長年利用しているFileMakerシステムは、ソフトウェアやサーバー環境の変化によって不具合が発生しやすくなります。
古いバージョンを使い続けると、新しいOSとの互換性が失われたり、最新機能を利用できなかったりするため、業務効率や安全性にも影響を及ぼします。
たとえば、次のような症状が見られる場合は、保守による見直しを検討するタイミングといえるでしょう。
- 起動や画面表示に時間がかかる
- 特定の操作でエラーが発生する
- 最新のOSや端末で正常に動作しない
- サポートが終了したバージョンを利用している
システムを長く安全に活用するためには、定期的な点検やバージョンアップへの対応が欠かせません。
2.3. 業務フローが変わった
企業の成長に伴い、業務フローが変化することは珍しくありません。
たとえば、新しい部署の設立やサービスの追加、承認フローの変更などが発生すると、既存のシステムでは対応しきれなくなることがあります。
そのまま運用を続けると、Excelや紙による管理が増え、FileMakerとの二重管理が発生する原因にもなります。
保守を通じて業務内容に合わせたシステム改修を行うことで、効率的な運用を維持できます。
たとえば、次のような変更に対応できます。
- 入力項目や画面レイアウトの変更
- 承認フローやワークフローの見直し
- 新しい帳票や管理項目の追加
- 部署再編や業務変更に合わせたシステム改修
業務の変化に合わせてシステムも改善することで、FileMakerを長期間にわたり効率的に活用できます。
2.4. エラーや動作不良が増えてきた
以前は問題なく利用できていたシステムでも、利用者やデータ量の増加に伴い、エラーや動作不良が発生することがあります。
たとえば、画面の表示速度が遅くなったり、検索に時間がかかったりすると、日々の業務効率にも大きな影響を与えます。
このような症状が続く場合は、単なる不具合ではなく、データ構造やシステム設計の見直しが必要なケースもあります。
保守では原因を調査し、必要に応じて最適化や改善を行うことで、システム本来のパフォーマンスを維持できます。
代表的な症状としては、次のようなものがあります。
- 画面表示や検索に時間がかかる
- エラーメッセージが頻繁に表示される
- データ登録や更新が正常に行えない
- 特定の機能やスクリプトが動作しない
症状を放置すると業務への影響が大きくなるため、早めに原因を特定し、適切な保守対応を行うことが重要です。
2.5. 他システムとの連携が必要になった
DXを推進する企業では、FileMakerだけで業務を完結するのではなく、さまざまなシステムと連携するケースが増えています。
たとえば、次のようなシステムとの連携が必要になることがあります。
- 会計システム
- 販売管理システム
- 顧客管理(CRM)
- 在庫管理システム
- Webフォーム
- 生成AIサービス
システム連携では、データの整合性やセキュリティへの配慮が欠かせません。
保守会社へ依頼することで、既存システムへの影響を抑えながら、安全かつスムーズに連携機能を追加できます。
3. FileMaker保守で対応できる内容
FileMakerの保守では、不具合への対応だけでなく、システムを継続的に改善し、安定して運用するためのさまざまなサポートを行います。
業務システムは導入後も利用環境や業務内容が変化するため、その変化に合わせて適切なメンテナンスを実施することが重要です。
ここでは、FileMaker保守で対応できる主な内容を紹介します。
3.1. システムトラブルへの対応
システムを運用していると、予期せぬエラーや不具合が発生することがあります。
たとえば、画面が正常に表示されない、データが登録できない、スクリプトが動作しないなどの問題が起きると、業務全体に影響を及ぼす可能性があります。
保守では、原因を迅速に調査し、必要に応じて修正や復旧を行います。
主な対応内容は次のとおりです。
- エラー原因の調査
- 不具合の修正
- システム復旧
- 再発防止策の実施
トラブル発生時に迅速な対応を受けられることは、保守契約の大きなメリットの一つです。
受発注システムでデータ登録エラーが発生効率化によって見込める効果
FileMakerへ受注情報を登録しようとした際にエラーが表示され、入力ができない状態になりました。
保守会社が原因を調査したところ、スクリプトの一部に不具合が見つかり修正を実施。短期間で復旧し、業務への影響を最小限に抑えることができました。
3.2. FileMakerのバージョンアップ対応
FileMakerは定期的に新しいバージョンが公開されます。
新しいバージョンでは機能追加やセキュリティ強化が行われますが、そのまま更新すると既存システムが正常に動作しない場合もあります。
保守では、事前に動作検証を行い、安全にバージョンアップできるようサポートします。
具体的には、次のような対応を行います。
- 新バージョンでの動作確認
- スクリプトやレイアウトの修正
- 他システムとの連携確認
- バージョンアップ後の動作検証
安全にバージョンアップを進めることで、最新機能を安心して活用できます。
最新版へのバージョンアップを実施
FileMakerを長年利用していたため、最新バージョンへの移行が必要になりました。
保守会社が事前に動作検証を行い、レイアウトやスクリプトを調整したことで、業務を止めることなくスムーズに移行できました。
3.3. 機能追加・カスタマイズ
業務内容は日々変化するため、システムにも柔軟な対応が求められます。
たとえば、新しい帳票の追加や入力画面の改善、承認フローの変更など、小規模な改修を積み重ねることで、より使いやすいシステムへと成長させることができます。
保守では、現場の要望を反映しながら必要な機能を追加します。
対応例としては、次のようなものがあります。
- 入力画面の改善
- 帳票の追加/修正
- 承認フローの変更
- 自動計算や自動通知機能の追加
- 他システムとのデータ連携
業務の変化に合わせて改善を続けることで、FileMakerを長く活用できます。
承認フローを追加して申請業務を効率化
紙で行っていた申請・承認業務をFileMaker上で完結できるよう機能を追加しました。
承認状況をリアルタイムで確認できるようになり、確認漏れや申請の遅れを防ぎ、業務効率の向上につながりました。
3.4. パフォーマンス改善
利用者やデータ量が増えると、システムの動作速度が低下することがあります。
画面表示や検索に時間がかかるようになると、日常業務の効率も低下してしまいます。
保守では、システム全体を分析し、処理速度の改善や最適化を行います。
主な改善内容は次のとおりです。
- データベース構造の見直し
- スクリプトの最適化
- レイアウトの軽量化
- インデックス設定の調整
システムの状態を定期的に確認することで、快適な利用環境を維持できます。
検索速度を改善したケース
利用者とデータ量の増加により、顧客情報の検索に30秒以上かかる状態になっていました。
データベース構造やスクリプトを最適化した結果、検索時間が数秒まで短縮され、日々の業務効率が大きく改善しました。
3.5. セキュリティ対策
企業の業務データを扱うFileMakerでは、セキュリティ対策も重要な保守内容の一つです。
適切な設定を行わないと、不正アクセスや情報漏えいのリスクが高まる可能性があります。
保守では、利用環境に合わせてセキュリティ対策を実施します。
たとえば、次のような対応が可能です。
- アカウント/権限管理
- パスワードポリシーの見直し
- SSL証明書の設定
- セキュリティアップデートへの対応
- アクセスログの確認
継続的にセキュリティを見直すことで、安全なシステム運用につながります。
アクセス権限を見直して情報漏えいリスクを軽減
全社員が同じ権限で利用していたため、不要な情報まで閲覧できる状態になっていました。
部署ごとにアクセス権限を設定し直したことで、必要な情報だけを閲覧できる環境を構築し、情報管理の安全性を高めました。
3.6. バックアップ・復旧対応
万が一のトラブルに備え、バックアップ体制を整えておくことも保守では欠かせません。
サーバー障害や操作ミスなどによってデータが失われた場合でも、適切なバックアップがあれば迅速な復旧が可能です。
保守では、バックアップから復旧まで一貫してサポートします。
主な対応内容は次のとおりです。
- 定期バックアップの設定
- バックアップ状況の確認
- データ復旧
- 復旧手順の整備
万が一の事態に備えることで、業務停止のリスクを最小限に抑えられます。
削除してしまったデータを迅速に復旧
操作ミスにより重要な顧客データを削除してしまいましたが、定期的に取得していたバックアップから迅速に復旧しました。
業務への影響を最小限に抑えられたことで、安心してシステムを運用し続けることができました。
3.7. 操作サポート・問い合わせ対応
システムを利用していると、「この機能の使い方が分からない」「エラーが表示された」といった問い合わせが発生することがあります。
こうした疑問を迅速に解決できる体制があることで、現場も安心してFileMakerを利用できます。
保守では、技術的なサポートだけでなく、利用者からの問い合わせにも対応します。
たとえば、次のようなサポートを受けられます。
- 操作方法の案内
- エラー内容の確認
- 利用方法の相談
- 軽微な設定変更
- 改善要望の受付
継続的なサポートを受けることで、現場の負担を軽減しながら、FileMakerをより効果的に活用できます。
問い合わせ対応を通じて業務をスムーズに
新入社員の入社に伴い、帳票の出力方法やデータ検索方法について問い合わせが増えていました。
保守会社が操作方法を案内するとともにマニュアルを整備したことで、問い合わせ件数が減少し、現場担当者の負担軽減にもつながりました。
4. FileMaker保守事例
FileMakerの保守は、システムの不具合に対応するだけでなく、業務改善や運用の最適化にも役立ちます。
実際には、企業ごとの課題に合わせて保守内容を見直すことで、業務効率や生産性の向上につながった事例も少なくありません。
ここでは、FileMaker保守によって課題を解決した代表的な事例を紹介します。
4.1. 事例|バージョンアップに対応したケース
長年利用していたFileMakerを最新バージョンへ移行したいものの、「業務が止まるのではないか」「既存機能が動かなくなるのではないか」と不安を抱えていた企業の事例です。
保守会社が事前に動作検証を行い、必要な修正を実施したことで、安全に最新版へ移行できました。
| 導入前 | 保守内容 | 導入後 |
| 古いバージョンを利用しており、OS更新にも不安があった | 動作検証・スクリプト修正・バージョンアップを実施 | 業務を止めることなく最新版へ移行し、安全性も向上 |
保守による事前検証を行うことで、業務を止めることなく安全にバージョンアップを実施できます。
4.2. 事例|業務改善につながったケース
FileMaker導入当初は業務に適していたものの、事業拡大によって入力項目や承認フローが増え、現場から「使いづらい」という声が上がっていました。
保守の一環として業務フローを見直し、画面や入力項目を改善したことで、日々の作業時間を削減できました。
| 導入前 | 保守内容 | 導入後 |
| 入力項目が増え、入力ミスも発生していた | 画面レイアウト・承認フロー・入力項目を改善 | 作業時間を短縮し、入力ミスも減少 |
現場の業務に合わせて継続的に改善を行うことで、作業効率の向上や入力ミスの削減につながります。
4.3. 事例|Excel管理を一元化したケース
FileMakerを導入していたものの、一部業務はExcelで管理していたため、同じデータを何度も入力する手間が発生していました。
保守会社が業務内容を確認し、FileMakerへ管理機能を追加したことで、一元管理を実現しました。
| 導入前 | 保守内容 | 導入後 |
| FileMakerとExcelを併用し、二重入力が発生 | FileMakerへの機能統合と一元管理の構築 | 二重入力がなくなり、情報共有もスムーズになった |
保守を通じてシステムを見直すことで、Excelとの二重管理を解消し、情報を一元管理できる環境を実現できます。
4.4. 事例|問い合わせ対応を効率化したケース
操作方法に関する問い合わせが多く、担当者が本来の業務に集中できないという課題を抱えていた企業の事例です。
問い合わせ内容を分析し、画面改善やマニュアル整備を行ったことで、同じ質問が繰り返される状況を改善しました。
| 導入前 | 保守内容 | 導入後 |
| 操作方法の問い合わせが頻繁に発生していた | 操作マニュアル作成・画面改善・サポートを実施 | 問い合わせ件数が減少し、担当者の負担を軽減 |
操作サポートや画面改善を継続的に行うことで、問い合わせ対応の負担を軽減し、現場がより使いやすいシステムへと改善できます。
4.5. 事例|機能追加で業務拡大に対応したケース
事業拡大に伴い、新たな管理項目や業務フローへの対応が必要になった企業の事例です。
既存システムを活かしながら必要な機能だけを追加したことで、大規模なシステム入れ替えを行うことなく業務拡大に対応できました。
| 導入前 | 保守内容 | 導入後 |
| 管理項目が増え、既存システムでは対応しきれなかった | 新しい管理機能や画面を追加 | システムを作り直すことなく業務拡大に対応 |
業務の変化に合わせて必要な機能を追加することで、既存のFileMakerを活かしながら、事業拡大にも柔軟に対応できます。
5. FileMaker保守を依頼する会社の選び方
FileMakerを長く安心して活用するためには、保守会社選びも重要なポイントです。
保守会社によって対応範囲やサポート体制は異なるため、価格だけで判断すると、必要なタイミングで十分なサポートを受けられない可能性があります。
ここでは、FileMakerの保守を依頼する会社を選ぶ際に確認しておきたいポイントを紹介します。
5.1. FileMakerの開発実績が豊富か
保守を依頼する際は、FileMakerの開発実績が豊富な会社を選ぶことが大切です。
FileMakerは自由度が高い一方で、企業ごとにシステム構成やカスタマイズ内容が異なります。
そのため、経験が少ない会社では原因の特定や改善提案に時間がかかるケースも少なくありません。
実績豊富な会社であれば、さまざまな業種やシステムに対応してきた経験をもとに、状況に応じた適切なサポートを受けられます。
確認するとよいポイントは、次のとおりです。
- FileMakerの開発/保守実績が豊富か
- 自社と近い業種の対応経験があるか
- 他社が開発したシステムにも対応できるか
- 保守事例を公開しているか
実績を確認することで、自社に合った保守会社かどうかを判断しやすくなります。
5.2. 保守対応のスピード
システムトラブルは、いつ発生するか分かりません。
そのため、問い合わせへの対応スピードや緊急時のサポート体制も重要な判断基準です。
たとえば、システム停止が業務に大きな影響を与える場合、対応まで数日かかるようでは業務が滞ってしまいます。
契約前には、次のような点を確認しておくと安心です。
- 問い合わせ方法
- 対応時間
- 緊急時の連絡体制
- 平日/休日のサポート範囲
迅速な対応ができる会社を選ぶことで、万が一のトラブルにも安心して備えられます。
5.3. 改善提案まで行ってくれるか
保守会社の役割は、不具合を修正するだけではありません。
システムを長く活用するためには、業務の変化に合わせた改善提案を行ってくれる会社を選ぶことも大切です。
現場の課題をヒアリングしながら、より使いやすいシステムへ改善していくことで、FileMakerの活用効果を高められます。
たとえば、次のような提案ができる会社であれば安心です。
- 業務フローの改善提案
- 機能追加の提案
- 他システムとの連携提案
- AIや自動化の活用提案
単なる保守ではなく、業務改善まで支援してくれる会社を選ぶことで、システムの価値をさらに高められます。
5.4. 長期的なサポート体制があるか
FileMakerは、数年から10年以上利用されるケースも珍しくありません。
そのため、長期間にわたって安心して相談できるサポート体制が整っている会社を選ぶことが重要です。
継続的なサポートを受けることで、業務の変化にも柔軟に対応しながらシステムを運用できます。
確認しておきたいポイントは次のとおりです。
- 定期的な保守プランがあるか
- 担当者が継続して対応してくれるか
- 将来的な機能追加にも対応できるか
- 運用改善の相談ができるか
長期的なパートナーとして付き合える会社であれば、安心してFileMakerを活用し続けられます。
5.5. 費用体系が分かりやすいか
保守契約を結ぶ前には、費用体系についても確認しておきましょう。
月額保守なのか、都度対応なのかによって費用は大きく異なります。
また、契約範囲外の対応には追加費用が発生する場合もあります。
契約後のトラブルを防ぐためにも、事前に保守内容と費用を確認することが大切です。
特に、次のような点を確認しておくことをおすすめします。
- 保守費用に含まれる内容
- 対応時間や回数
- 緊急対応の料金
- 機能追加時の費用
- 契約外作業の料金
費用だけで判断するのではなく、サポート内容とのバランスを比較しながら、自社に合った保守会社を選びましょう。
FileMakerの保守や運用についてさらに詳しく知りたい方は、株式会社ブリエが提供する保守・運用サポートをご紹介した以下のページもぜひご覧ください。
6. FileMakerの保守を成功させるポイント
FileMakerの保守は、保守会社へ依頼するだけで十分というわけではありません。
システムを長く活用し続けるためには、自社と保守会社が情報を共有しながら、継続的に改善を進めることが重要です。
ここでは、FileMakerの保守を成功させるために押さえておきたいポイントを紹介します。
6.1. システムを定期的に見直す
業務内容や組織体制は、時間の経過とともに変化します。
導入当初は最適だったシステムでも、そのまま使い続けることで使いづらさや非効率が生じる場合があります。
そのため、定期的にシステムの利用状況を確認し、必要に応じて改善することが大切です。
- 組織変更や人員増加があったとき
- 新しい業務が増えたとき
- 利用者から改善要望が出たとき
- FileMakerをバージョンアップするとき
定期的な見直しを行うことで、小さな課題を早い段階で改善でき、長期的な安定運用につながります。
6.2. 現場の要望を共有する
システムを日常的に利用しているのは、現場の担当者です。
実際に利用しているからこそ、「入力しづらい」「もっと便利な機能が欲しい」といった改善点に気付くことができます。
こうした現場の声を保守会社へ共有することで、より実務に合ったシステムへ改善できます。
- 操作しにくい画面
- よく発生する問い合わせ
- 入力ミスが起こりやすい箇所
- 手作業になっている業務
- 追加したい機能
現場と保守会社が連携することで、FileMakerをより使いやすいシステムへ成長させられます。
6.3. 保守会社と改善計画を立てる
システムは、一度に大きく改修するよりも、段階的に改善を進める方が負担を抑えられます。
そのため、保守会社と相談しながら優先順位を整理し、計画的に改善を進めることが重要です。
- 現場の課題を整理する
- 改善内容の優先順位を決める
- スケジュールを立てる
- 改修後に効果を確認する
改善計画を立てながら進めることで、コストを抑えつつ、業務への影響も最小限にできます。
6.4. ドキュメントを整備する
システムを長期間運用するためには、設計書や操作マニュアルなどのドキュメントを整備しておくことも重要です。
ドキュメントが整っていれば、担当者が変わった場合でもスムーズに引き継ぎができ、トラブル発生時の原因調査も進めやすくなります。
- システム構成図
- 操作マニュアル
- 管理者向け手順書
- 保守履歴
- 機能追加/改修履歴
ドキュメントを継続的に更新することで、属人化を防ぎ、安定した運用につながります。
6.5. 将来の拡張性も考慮する
FileMakerは、業務の変化に合わせて柔軟に機能を追加できることが大きな特徴です。
そのため、現在の業務だけでなく、将来的な事業拡大やシステム連携も見据えた保守を行うことが重要です。
たとえば、今後次のような取り組みを予定している場合は、あらかじめ保守会社へ相談しておくと安心です。
- 新しい部署や拠点の追加
- 他システムとの連携
- AIの活用
- モバイル端末での利用
- 帳票や管理項目の追加
将来を見据えた保守を行うことで、大規模なシステム改修を避けながら、FileMakerを長く活用できます。
7. FileMakerの保守・運用なら株式会社ブリエへ
FileMakerは、導入して終わりではなく、継続的な保守・運用を行うことで、その効果を最大限に発揮できます。
しかし、業務内容の変化や利用環境の変化に合わせてシステムを改善し続けるためには、FileMakerに関する専門知識や豊富な経験が欠かせません。
株式会社ブリエでは、FileMakerを活用した業務システムの開発だけでなく、導入後の保守・運用まで一貫してサポートしています。
- FileMakerシステムの保守/運用
- 他社が開発したFileMakerシステムの引き継ぎ
- システムのバージョンアップ対応
- 機能追加/カスタマイズ
- 業務改善につながるシステムの見直し
- 他システムとの連携や業務の自動化
また、単に不具合へ対応するだけでなく、お客様の業務内容や課題を丁寧にヒアリングし、「より使いやすいシステムにするにはどうすればよいか」という視点で改善をご提案しています。
「担当者が退職してシステムの管理が難しくなった」「現在の保守会社では改善提案が少ない」「業務に合わせてFileMakerをさらに活用したい」とお考えの企業様も、ぜひお気軽にご相談ください。
株式会社ブリエは、FileMakerの保守・運用を通じて、企業の業務効率化とDX推進を長期的にサポートいたします。
FileMakerの保守や運用についてお困りの際は、お気軽に株式会社ブリエまでご相談ください。
株式会社ブリエ代表取締役。Webデザイン、WordPress、Elementor、DTPデザイン、カメラマンなどを経て、FileMakerエンジニアとなる。企業の経営課題であるDX化、業務効率化、ペーパーレス化、情報の一元管理など、ビジネスニーズの変化に合わせてFileMakerで業務システムを開発し、柔軟に拡張して解決いたします。









