FileMakerエンジニア
FileMaker(ファイルメーカー)を使っていて、こんなお悩みはありませんか?
・大量のデータを集計すると時間がかかる
・レコード数が増えてきて、画面の表示が重くなった
・売上を「月別」「商品別」「担当者別」などで分析したい
・過去のデータをまとめて集計したいけれど、FileMakerの動作が重くなるのが心配
・せっかく蓄積したデータを、もっと有効活用したい
FileMakerは、業務システムとしてデータを登録・検索・管理するのに非常に便利なツールです。
一方で、長年運用しているシステムでは、受注や売上などのデータが何十万件、何百万件と蓄積されていくことがあります。
そうなると、「データはたくさんあるのに、集計しようとすると重い」という問題が出てくることがあります。
そこで今回は、FileMakerに蓄積しているデータをGoogle Cloudの「BigQuery」に連携し、大量の売上データを集計・分析する方法についてご紹介します。
実際にFileMakerの売上データをBigQueryへ連携し、どのような分析ができるのかも見ていきます。
目次
FileMakerのデータをもっと活用したい
FileMakerには、日々の業務の中でさまざまなデータが蓄積されていきます。
例えば
・受注データ
・売上データ
・顧客データ
・商品データ
・日報データ
・在庫データ
などです。
これらのデータは、普段の業務では「登録する」「検索する」「一覧で確認する」といった使い方が中心になるかもしれません。
しかし、蓄積されたデータには、それだけでは見えてこない情報もたくさんあります。
例えば売上データであれば、「今月はいくら売れたのか」だけではなく、
・前年と比較するとどうなのか
・どの商品が売れているのか
・どの地域で売上が伸びているのか
・担当者ごとの売上はどうなっているのか
・月ごとの売上推移はどうなっているのか
・曜日によって売上に違いはあるのか
といった分析ができます。
ところが、データ量が増えてくると、FileMaker上ですべてのデータを対象に複雑な集計を行うことが負担になる場合があります。
そこで、「業務データを管理する場所」と「大量データを分析する場所」を分けるという考え方があります。
その分析先として利用できるのが、Google CloudのBigQueryです。
BigQueryとは?
BigQuery(ビッグクエリ)は、Google Cloudが提供しているデータウェアハウスです。
データウェアハウスとは?
「データウェアハウス」は、日本語にすると「データの倉庫」という意味です。
企業のシステムには、日々さまざまなデータが蓄積されます。
こうした大量のデータを分析しやすい形で蓄積しておく場所が、データウェアハウスです。
BigQueryは、特に大量のデータをSQLというデータを取得するための機能を使って高速に分析することを得意としています。
FileMakerとBigQueryを連携すると何が変わる?
ここが今回のポイントです。
FileMakerとBigQueryを連携することで、
①FileMakerを「業務データを登録・管理する場所」
②BigQueryを「大量データを集計・分析する場所」
として役割を分けることができます。
イメージとしては、以下のような構成です。
例えば、FileMakerで日々登録している売上データをBigQueryへ連携します。
BigQuery側では、そのデータを使って、
・月別売上
・商品別売上
・担当者別売上
・顧客別売上
・前年比
・売上推移
などの集計を行います。
こうすることで、FileMaker側に大量の集計処理を集中させることなく、蓄積したデータを分析に活用できます。
実際に売上データを分析してみる
では、実際にFileMakerの売上データをBigQueryへ連携した場合、どのようなことができるのでしょうか。
今回は例として、以下のような売上データ10万件用意いたしました。
こうしたデータが何十万件、何百万件と蓄積されていくとします。
これをBigQueryへ連携することで、例えば次のような集計ができます。
月別の売上推移
まずは、月ごとの売上を集計してみます。
単純に合計金額を見るだけではなく、月ごとの推移をグラフにすることで、「売上がいつ増えているのか」を視覚的に確認できます。
商品別に売上を見る
次に、商品別に集計してみます。
これによって、「どの商品が売上に貢献しているのか」といった情報も確認できます。
FileMakerから見るとどうなる?
ここも、今回の連携で重要なポイントです。
BigQueryで集計した結果を、FileMaker側の画面に表示するという構成も考えられます。
例えばFileMakerに「売上分析」という画面を作り、
といった画面をFileMaker上に作ることができます。
普段の業務はFileMaker。
大量データの集計・分析はBigQuery。
そして、その結果をFileMakerの画面から確認する。
このように役割を分けることで、これまで蓄積してきたFileMakerのデータを、より分析に活用しやすくなります。
※実際の連携方法や画面構成については、利用しているFileMakerの環境やデータ構成によって異なります。
実際の動作
BigQueryの特徴
ここで、BigQueryには集計・分析以外にどんな特徴があるのか簡単にご紹介します。
サーバーを用意する必要がない
BigQueryはGoogle Cloud上で利用するサービスのため、BigQuery専用のサーバーを自社で用意して管理する必要がありません。
サーバーの設置や運用にかかる負担を抑えながら、大量データの分析環境を構築できます。
Google Cloudのサービスと組み合わせられる
BigQueryは、Google Cloudのさまざまなサービスと組み合わせて利用できます。
例えば、分析したデータをBIツールで可視化したり、BigQuery MLを利用して機械学習モデルを作成したりすることもできます。
将来的に、「過去の売上データから、今後の売上を予測したい」といった取り組みへ発展させることも可能です。
ただし、売上予測などの結果はあくまでデータに基づく予測であり、精度はデータの量や品質、モデルなどに左右されます。
以下の画像のようにAIと連携させ分析を行ってもらうことも可能となります。
BigQueryの料金
BigQueryは、基本的に利用量に応じて料金が発生する従量課金型のサービスです。
そのため、「BigQueryを使うと毎月必ず○万円かかる」というものではありません。
実際の料金は、利用する機能やデータ量、クエリの実行量などによって変わります。
そのため、導入を検討する際には、
・どのくらいのデータを保存するのか
・どのくらいの頻度で集計するのか
・どのようなクエリを実行するのか
・どのサービスと組み合わせるのか
などを確認する必要があります。
※料金体系は変更される可能性があるため、導入時にはGoogle Cloudの公式料金ページをご確認ください。
まとめ
今回は、FileMakerに蓄積している大量のデータをBigQueryへ連携し、分析に活用する方法についてご紹介しました。
FileMakerとBigQueryを組み合わせることで、FileMakerで日々の業務を行いながら、蓄積したデータをBigQueryで高速に分析するという環境を構築できます。
特に、長年FileMakerを利用していて、「データはたくさんあるけれど、うまく活用できていない」という場合には、データ分析の仕組みを見直すきっかけになるかもしれません。
また、株式会社ブリエでは、FileMakerを活用したシステム開発や運用支援を行っています。
業務システムのセキュリティについてのご相談もお気軽にお問い合わせください。
多岐にわたる業種での経験を経て、現在はFileMakerを中心に活躍中のエンジニアです。ローコード開発を得意としながらも、Django、React、Flutterなどの技術にも挑戦し、幅広い開発スキルを習得。常に自分の技術を磨き、より良いソリューションを提供できるよう、継続的にスキルアップを図っています。多彩な技術を駆使して、クライアントのニーズに応える柔軟性と、迅速かつ効果的な開発力が強みです。








