【発注者向け】MCPサーバとは?AIとFileMakerシステムをつなぐ「新しい仕組み」をわかりやすく解説

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執筆者:諏訪田 隆星

FileMakerエンジニア

最近、「AIを業務に活用したい」というご相談が非常に増えています。
ChatGPT・Gemini・Claudeなどを日常的に活用しているものの、「社内データもAIで活用したい」「しかし、どうやって既存システムと連携すればよいのか分からない」といった声をよく耳にします。
こうした課題を解決するキーワードとして、最近注目されているのが「MCPサーバ」です。
一方で、「そもそもMCPサーバとは何なのか?」「名前は聞いたことがあるが、役割がよく分からない」という方も多いのではないでしょうか。
また、既存のMCPサーバを利用しているケースはあるものの、現在の業務システムと実際に連携して活用できている事例は、まだ多くありません。
本記事では、MCPサーバがどのような役割を持ち、何のために存在しているのかを、できるだけ分かりやすく解説していきます。

目次

MCPサーバとは何か

MCPサーバとは、AIと外部システムをつなぐために動作するサーバです。
ここでいう外部システムとは、ネットワークを通じて連携できる各種サービスやシステムのことを指します。
また、PC上で動作しているアプリケーションも、連携対象として扱うことができます。
例えば、
・Googleサービス(Google Drive・Google Calendar など)
・会計ソフト(freee・マネーフォワード クラウド など)
・Microsoft 365(Outlook・Excel・SharePoint・Teams など)
・EC/予約システム(Shopify・STORES など)
などが該当します。
これらの外部システムと、ChatGPT・Gemini・Claudeのような対話型AIをつなぐ役割を担うのがMCPサーバです。
なお、「サーバ」と聞くとネットワーク上に常時稼働しているものをイメージしがちですが、MCPサーバの多くは、実際には操作しているローカルPC上で動作するケースが一般的です。
では、なぜMCPサーバを使ってAIと外部システムを連携するのでしょうか。
それは、AIとの対話の中で、外部システムの操作(取得・作成・更新・削除)が可能になるためです。

MCPはどんなことができる?

では、具体的にどのようなことができるのかを見ていきます。
例えば、商品番号「P0001」の在庫を確認したい場合、通常であれば、以下の画像のような手順が必要になります。

しかし、MCPサーバを活用してAIとシステムを連携すると、この操作をAIとの会話で行うことができるようになります。
例えば、「商品番号T0001の在庫数を教えてください」とAIに問いかけるだけで、AIがシステムへアクセスし、自動的に必要な情報を取得してくれます。つまり、AIとの会話の中で、システム操作が完結するという状態を実現できます。
このように、AIをより実用的に活用するための仕組みとして、MCPサーバが活用されています。

また、在庫が足らない場合などは、ここから「この商品を5台発注してください」というとシステム側に発注の機能があれば発注することも可能です。

MCPサーバの実例

既存のMCPサーバ

現在では、すでに多くのサービスと連携するためのMCPサーバが公開されています。
例えば、
・Google Drive などのGoogleサービス
https://developers.google.com/workspace/drive/api/guides/configure-mcp-server?hl=ja
・会計ソフト(freee)
https://corp.freee.co.jp/news/20260302freee_mcp.html
といったように、日常業務で利用されるツールでも対応が進んでいます。

独自のMCPサーバ

では、なぜあえてMCPサーバを開発する必要があるのでしょうか。
すでにGoogleやfreeeなど、さまざまなサービス向けにMCPサーバが公開されていますが、実際の業務ではそれだけでは対応しきれないケースが多くあります。
その理由はシンプルで、業務システムは会社ごとに異なるからです。例えば、
・FileMakerで独自に構築された業務システム
・自社専用の基幹システム
・特定の業務フローに合わせたデータ構造
これらは一般公開されているMCPサーバではシステムの中身や構造自体が違うので対応できません。

既存のMCPサーバの限界

公開されているMCPサーバは、汎用的な機能(ファイル取得・一覧取得など)、一般的なデータ構造、を前提に作られています。
そのため、「自社の業務に最適化された操作」までは対応できないという課題があります。
そこで必要になるのが、自社システム専用のMCPサーバの開発です。
自社でMCPサーバを用意することで、
・自社のデータ構造に合わせた処理ができる
・業務フローに沿った操作が可能になる
・必要な情報だけをAIに渡せる
といったメリットがあります。
つまり、MCPサーバは「AIとシステムをつなぐ」だけでなく、「業務に最適化するために作るもの」と言えます。

FIleMakerと組み合わせてできること

さて、こちらの記事を見てくださっている方は、FileMakerを使った独自システムを現在使用しているもしくはこれから導入を検討している人という方が多いと思います。
実際にFileMakerと繋げた時に何ができるのかを簡単に解説していきます。

具体例

例えば、これまでFileMakerで行っていた操作は以下のようなものでした。
・顧客を検索する
・売上データを確認する
・勤怠情報を登録する
・集計結果を確認する
これらは通常、画面を開いて操作する必要があります。
しかし、MCPサーバを通してAIと連携することで、これらの操作はすべてAIとの会話で完結するようになります。

ポイント

ここで重要なのは、AIが直接データを触っているわけではないという点です。
実際には
AI:指示を理解する
MCPサーバ:処理を実行する
FileMaker:データを管理する
という役割分担で動作しています。
つまりどう変わるのかというと、これまでの業務システムは、「人が画面を操作してデータを取得・更新する」というものでした。
しかし、MCPサーバを活用することで、「AIに話しかけるだけで、必要な操作が実行される」という形に変わります。
また、今までのシステムではできなかったデータを活用した予想や集計などもシステムを開発することなく可能になります。

発注者視点でのメリット

この仕組みによって、発注者側には以下のようなメリットがあります。
・操作教育のコスト削減
・システムの利用ハードル低下
・現場主導でのデータ活用
・属人化の解消
特に、「システムの使い方を覚えなくても使える」という点は大きな変化です。
また、今までFileMakerで行っていた計算や集計がFileMaker内で開発することなく実現することができます。
代わりにMCPサーバを開発する必要はありますがデータさえ取得ができるようになっていれば動的に確認が可能になるのは大きなメリットだともいえます。

まとめ

MCPサーバは、単にAIとシステムをつなぐ技術ではありません。
業務システムの使い方そのものを変える仕組みです。
具体的には、
① 画面操作中心のシステムから、会話中心のシステムへ
② 人が探す・入力する業務から、AIが代わりに処理する業務へ
このように、業務のあり方自体を大きく変える可能性を持っています。
MCPサーバはまだ発展途上の技術ではありますが、今後は業務システムの導入とあわせて検討される機会が増えていくと考えられます。
また、AIを業務に活用していくうえで、MCPサーバは重要な選択肢のひとつになるでしょう。

また、株式会社ブリエでは、FileMakerを活用したシステム開発や運用支援を行っています。
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執筆者:諏訪田 隆星

多岐にわたる業種での経験を経て、現在はFileMakerを中心に活躍中のエンジニアです。ローコード開発を得意としながらも、Django、React、Flutterなどの技術にも挑戦し、幅広い開発スキルを習得。常に自分の技術を磨き、より良いソリューションを提供できるよう、継続的にスキルアップを図っています。多彩な技術を駆使して、クライアントのニーズに応える柔軟性と、迅速かつ効果的な開発力が強みです。

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