FileMakerのカスタマイズで業務にフィットしたシステムに!解決できる課題や事例を解説

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監修:神保 和匡

FileMakerエンジニア

 

業務システムとしてFileMakerを導入したものの、「テンプレートを入れただけで、いまいち現場の課題が解決されていない」「Excelや紙の管理と併用していて、かえって複雑になっている」そんなお悩みはないでしょうか。

FileMakerはそのまま使うツールではなく、業務フローや運用ルールに合わせてカスタマイズすることで、初めて本来の力を発揮するプラットフォームです。

本記事では、まずFileMakerのカスタマイズで解決できる代表的な課題を整理したうえで、具体的にどのようなカスタマイズができるのか、その種類や活用事例を紹介します。

さらに、カスタマイズのメリットや失敗しないためのポイント、進め方、外部パートナーに依頼する際の考え方まで含めて解説します。

FileMakerをなんとなく便利なツールで終わらせず、「自社の業務に本当にフィットしたシステム」に育てていきたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1. FileMakerのカスタマイズで解決できる課題

FileMakerは業務に合わせてカスタマイズすることで、初めて大きな効果を発揮するツールです。

しかし、「テンプレートをそのまま使っているだけ」「部分的に便利になったが、根本的な課題が解決していない」というケースは少なくありません。

ここでは、カスタマイズによって解消できる代表的な課題を紹介します。

1.1. Excel・紙管理による属人化

多くの企業では、長年の運用でExcelファイルや紙の管理台帳が乱立しています。

これらは担当者自身がルールを把握しているため、実質的に「担当者しか更新できない状態」が生まれやすく、属人化の大きな原因となります。

属人化が進むと、以下のような問題が必ず起こります。

  • 担当者が休むと業務が止まる
  • 情報がどこにあるか分からない
  • 更新ルールが個人任せでミスが起きやすい
  • 引き継ぎに時間がかかる
  • Excelの式やマクロがブラックボックス化する

FileMakerでレイアウトや入力項目、処理手順を業務フローに合わせて設計すると、誰でも同じ手順で更新できる仕組みをつくることができます。

操作画面がシンプルになり、ルールがシステム上で統一されるため、属人化の根本原因を解消できます。

1.2. 二重入力・転記作業

Excelや紙の管理が続いている現場では、同じ情報を複数のシステムに入力する「二重入力」が日常的に発生しています。

  • Excelで作った見積を会計ソフトに再入力
  • 紙の注文書をFileMakerに手入力
  • お客様情報を別システムにコピー&ペースト
  • 在庫数をExcel → FileMaker → 会計ソフトで転記

こうした転記作業は、人為的ミスの温床となり、担当者の作業時間を大きく奪います。

FileMakerをカスタマイズすると以下のような改善が可能です。

  • データを一元管理し、入力が1回で完結
  • スクリプトで自動登録/自動反映
  • API連携で他システムと情報共有
  • 見積 → 受注 → 請求までデータを流せる

結果として、作業時間の大幅削減だけでなく、ミスの削減や情報の正確性向上にもつながります。

1.3. 業務フローの分断によるムダ

多くの企業では、部署ごとに管理方法が異なることで、業務フローが分断されています。

  • 営業はExcel
  • 事務は紙
  • 管理部門は別システム
  • 製造はホワイトボード

このように複数ツールが混在すると、情報がつながらず、以下のようなムダが発生します。

  • 部署間で確認や照合が必要
  • 最新情報がどれか分からない
  • 情報を探す時間が増える
  • 進捗がバラバラで見えない

FileMakerでは、「営業 → 事務 → 管理 → 経営」まで、一連の業務フローに沿ってアプリを構築できるため、分断されていた情報をなめらかにつなげることができます。

画面・テーブル・自動処理を業務単位で設計することで、フロー全体を可視化し、組織全体の生産性を高めることが可能です。

2. FileMakerでできるカスタマイズの種類

FileMakerの強みは「業務に合わせて柔軟に形を変えられること」です。

テンプレートをそのまま使うだけでは改善できない部分も、カスタマイズを行うことで現場にぴったり合う仕組みへと進化させることができます。

ここでは、FileMakerで実現できる主なカスタマイズ内容を紹介します。

2.1. レイアウトのカスタマイズ

FileMakerのレイアウトは、現場が操作しやすい画面を自由に設計できるのが最大の特徴です。

カスタマイズの例
  • ボタン配置をシンプルにする
  • 入力項目を必要最小限に整理する
  • 一覧画面を職種別に最適化する
  • iPad/iPhone向けにタッチ操作しやすく調整する

現場の作業は画面操作に大きく影響されるため、レイアウトカスタマイズは業務効率化に直結する非常に重要なポイントです。

操作性が高い画面になるほど、教育コストの削減やミスの抑制が期待できます。

2.2. 業務フローに合わせたスクリプト自動化

FileMakerのスクリプト機能は、定型作業を自動化するための強力な仕組みです。

自動化の例
  • 見積 → 受注 → 請求書作成をワンクリック化
  • 毎月の請求処理を自動生成
  • 入力ミスを防ぐチェック機能
  • PDF書類を自動で作成/メール送信
  • 在庫数を登録時に自動で更新

スクリプトを業務フローに合わせて設計することで、現場の「毎日30分の作業がゼロになる」といったリターンを生むこともあるでしょう。

ルールの統一にも役立つため、属人化防止にも大きく貢献します。

2.3. データベース構造の設計・最適化

FileMakerを本格的に業務で使うなら、データベース設計が非常に重要です。

データベース設計の例
  • どんなテーブルを作るか
  • どう関連付けるか
  • 入力項目をどう整理するか
  • 重複データをどう防ぐか

構造が最適でない場合、情報が探しづらい・更新しづらい・速度が遅いなどの問題が起きます。

逆に、業務に合わせた適切なデータモデルを組むことで、現場はシンプルに入力でき、管理側は必要な情報を簡単に抽出できるようになります。

FileMakerのカスタマイズで最も専門性が必要な部分ですが、効果も最も大きい領域です。

2.4. 外部システムとの連携

FileMakerはAPIを利用することで、さまざまな外部システムと連携できます。

システム連携の例
  • 会計ソフト
  • ECサイト
  • Google Workspace
  • 在庫管理/物流システム
  • Webフォーム(問い合わせ情報の自動取り込み)

FileMakerを中心に据えることで、複数システムを跨いだ業務を一気通貫で管理できます。

転記作業をなくし、データの正確性とスピードを大幅に向上できます。

2.5. 権限管理・セキュリティ設定

FileMakerは、ユーザごとに細かいアクセス権限の設定が可能です。

アクセス権限の例
  • 閲覧のみ
  • 編集できる項目/できない項目
  • テーブル単位 / レコード単位の制限
  • 管理者だけが操作できる設定画面

柔軟な権限設定により「見せるべき情報だけ見せる」運用が可能になります。

また、FileMaker Server / Cloudを活用することで、暗号化やSSL通信など、より高いレベルのセキュリティ運用も行えます。

2.6. 印刷帳票・PDF出力・レポート作成

FileMakerは帳票出力に強いため、以下のような書類を自由に作成できます。

作成可能な書類の例
  • 見積書
  • 注文書
  • 請求書
  • 納品書
  • 作業報告書
  • 日報/月報レポート

帳票レイアウトもカスタマイズできるため、既存の運用ルールに合わせた形式で出力できます。

PDF出力やメール送信の自動化と組み合わせれば、「作成→保存→送付」の一連の作業を大幅に短縮できます。

2.7. FileMaker Server / Cloudを活用した最適化

FileMaker Server / Cloud を利用すると、より安定した運用と高度な機能が実現できます。

最適化の例
  • 複数ユーザによる同時利用
  • 自動バックアップ
  • 夜間の自動処理
  • WebDirectでブラウザ利用
  • セキュリティ強化

特に業務の中枢として利用する場合、Server運用は必須です。

カスタマイズの内容によっては、サーバー活用に最適化した設計を行うことで、パフォーマンスと信頼性が大きく向上します。

3. FileMakerカスタマイズの活用事例

FileMakerは、業務に合わせて自由に設計できるため、さまざまな業界・業務で活用されています。

ここでは、現場で特にニーズの高いケースを取り上げ、どのようなカスタマイズが行われ、どのような改善が生まれるのかを具体的に紹介します。

3.1. 見積・請求管理

見積書や請求書をExcelで作成している企業は多く、「フォーマットが担当者ごとに違う」「単価ミスや計算ミスが起こる」といった課題が起きがちです。

FileMakerでは以下のようなカスタマイズが可能です。

  • 顧客マスタと連動した見積書作成
  • 商品マスタから自動で単価・金額計算
  • 見積 → 受注 → 請求へワンクリックで連動
  • PDF出力の自動化
  • ステータス管理による進捗の可視化

業務フロー全体をシステム化することで、作成時間の短縮・ミスの削減・担当者間のフォーマット統一が実現できます。

3.2. 顧客管理(CRM)

顧客情報がExcelや名刺管理アプリ、営業日報などに分散していると、営業活動の効率が下がります。

  • 顧客マスタ/案件管理/商談記録の一元化
  • スケジュール管理との紐付け
  • 過去の問合せ履歴/対応履歴の蓄積
  • 見積や請求データとの連携
  • 顧客ごとの売上/取引状況レポート生成

FileMakerのCRMカスタマイズでは、こういった統合管理が可能です。

担当者が変わっても情報が引き継がれ、「このお客様には誰が何を対応したのか」が一目で分かる状態になるため、営業力向上にもつながります。

3.3 在庫・受発注管理

在庫数をExcelで管理している場合、反映のタイムラグによって「実在庫と数字が合わない」という問題が起こりやすいです。

FileMakerなら、以下のようなカスタマイズが可能です。

  • 入庫/出庫情報のリアルタイム反映
  • 商品マスタによる情報統一
  • 発注点の自動アラート
  • ロット管理/有効期限管理
  • 受注データとの連動で出荷処理を自動化

これらのカスタマイズによって、在庫のズレや管理漏れを防ぐことができます。

製造業・小売・物流など、「在庫の正確さ」が利益に直結する業界に特に有効です。

3.4. プロジェクト管理

プロジェクト管理をExcelやチャットツールで行っている場合、誰が何を担当しているのか、進捗がどこまで進んでいるかが見えづらくなります。

  • プロジェクト、タスク、担当者、期限を一元管理
  • 進捗ステータスの見える化
  • コメント/ファイル添付機能
  • ガントチャート風ビューの実装
  • 期日超過タスクの自動アラート

FileMakerを使うと、これらの機能を現場の運用に合わせて柔軟に構築できます。

結果として、「進捗が追えない」「タスク漏れが多い」という問題が解消され、全体の生産性が向上します。

3.5 製造業の工程管理

製造現場では、工程が複雑であり、紙の指示書やホワイトボードで管理している企業もまだ多く存在します。

  • 製造指示書のデジタル化
  • 工程ごとの進捗登録
  • 作業工数/原価計算の自動化
  • 不良品情報の記録
  • 出荷/在庫管理との連動

FileMakerの工程管理カスタマイズでは、製造プロセス全体を一つのシステムで管理できます。

工程がリアルタイムで可視化されるため、どの作業が遅れているのか、どこにボトルネックがあるかを即座に判断でき、現場改善につながります。

4. FileMakerをカスタマイズするメリット

FileMakerの最大の魅力は、業務内容や運用ルールに合わせて柔軟にシステムを作り込める点にあります。

ここでは、カスタマイズの具体例とともに、企業が得られるメリットをわかりやすく解説します。

4.1. 業務にフィットするシステムが作れる

既製のクラウドサービスは汎用的に設計されているため、現場の細かな運用ルールとはズレが生じることがあります。

一方、FileMakerはカスタマイズ前提で設計されているため、現場の作業プロセスとシステムの動きを一致させられます。

カスタマイズ例
  • 業務フローに沿った画面・入力項目
  • 部門ごとの運用ルールに合わせた処理分岐
  • 必要な機能だけを残したシンプル設計

こうした調整によって、現場は「自然に使えるシステム」を手にすることができ、操作の迷いが減って定着率が高まります。

システムに業務を合わせる必要がなく、業務プロセスそのものがスムーズになります。

4.2. 作業効率化・自動化による時間削減ができる

FileMakerはスクリプト機能が強力で、日々のルーティン業務を自動化できます。

手作業で発生しているムダを削減し、業務スピードも大幅に向上させられます。

カスタマイズ例
  • 見積 → 受注 → 請求処理の自動化
  • 毎月の締め作業のワンクリック化
  • 在庫数のリアルタイム自動更新
  • 入力内容の自動チェック

カスタマイズすることで、これまで数十分〜数時間かかっていた作業が数分で完了することも珍しくありません。

人的ミスも減り、担当者は本来取り組むべき業務に時間を使えるようになり、生産性が大きく向上します。

4.3. 属人化の解消と情報共有の促進ができる

FileMakerでは操作手順や入力画面を統一できるため、担当者による作業のバラつきをなくし、属人化を解消できます。

情報も一元管理されるため、常に最新データを共有でき、確認作業の負担も減ります。

カスタマイズ例
  • 統一された入力画面の設計
  • 更新履歴の自動記録
  • 担当者に依存しないデータ構造

担当者が変わっても業務が止まることなく、組織全体の業務品質も安定するでしょう。

特定の人しか分からない作業がなくなり、引き継ぎもスムーズになります。

4.4. データ活用がしやすい

FileMakerは、蓄積されたデータを瞬時に集計・分析できるため、意思決定のスピードが格段に上がります。

必要な情報をすぐに可視化でき、業務改善につながる示唆が得られます。

カスタマイズ例
  • ダッシュボードによる売上/在庫/進捗の見える化
  • 複数条件による自動集計
  • 担当者別/部署別レポートの自動生成

このようなカスタマイズを行うことで、これまで手作業で行っていた集計作業が不要になり、数字の変化をリアルタイムで把握できます。

データが「保管するもの」から「改善のための武器」へと変わり、企業の判断力が高まります。

4.5. 段階的な改修・スモールスタートができる

FileMakerは、必要最小限の機能からスタートし、運用しながら柔軟に機能追加できるのが大きな強みです。

大規模な初期投資をせずとも導入でき、現場の状況に合わせた育てるシステムとして活用できます。

カスタマイズ例
  • 見積管理のみ → 請求 → 売上管理へと段階的に拡張
  • 1部署からスタート → 他部署へ展開
  • 運用の声に合わせて小規模機能を追加

その結果、「作ってみたら使いづらかった」というリスクを避けられ、常に現場に合った状態で運用できます。

予算を分散できる点でも、導入しやすい仕組みです。

5. 失敗しないFileMakerカスタマイズのポイント

FileMakerは自由度が高い分、「どのように作るか」で使い勝手も成果も大きく変わります。

ここでは、カスタマイズを成功させるために押さえておくべきポイントを紹介します。

5.1. 要件を具体化してから作り始める

FileMakerは、思い立ったらすぐ画面を作れてしまうため、「とりあえず作ってみる」という進め方になりがちです。

しかし、目的や要件が曖昧なまま始めると、想定外の機能が増えて収拾がつかなくなったり、現場が混乱したりする、といった問題が起きます。

  • 現状の課題
  • どの業務を改善したいか
  • 必要な機能と不要な機能
  • どんな運用にしたいか

カスタマイズの前に、要件定義をしっかり固めることが成功の第一歩です。

5.2. 現場の意見を確実に吸い上げる

システムを使うのは現場のスタッフです。

現場のニーズを反映しないまま作ってしまうと、使いにくいシステムになり、定着しません。

  • 現場の実務と操作画面が合っていない
  • 入力項目が多すぎる
  • 一番面倒な作業が解決されていない
  • 使いたい画面が上層部の理想形になっている

カスタマイズ時は必ず、担当者ヒアリングや既存ファイルや運用ルールの確認などを行い、現場の声に基づいて設計することが重要です。

5.3. 操作性・UI/UXを軽視しない

どれだけ機能が充実していても、操作画面が分かりにくければ現場は使いません。

FileMakerはUIを自由に作れる反面、以下のような設計ミスが起こりやすいツールです。

  • ボタンが多すぎる
  • 画面レイアウトが雑多
  • スマホ/タブレットで使いづらい
  • 入力の流れが直感的でない

特にデバイスごとの最適化(PC/iPad/iPhone)は重要で、同じ画面を使い回すと操作性が大きく損なわれます。

使いやすいUIは、導入後の定着率を左右する最重要ポイントです。

5.4. 仕様の複雑化に注意する

FileMakerは「できることが多い」ため、機能を追加しすぎたり、例外処理を重ねすぎたりなど、作り込みすぎ問題が発生しがちです。

  • 運用が大変
  • 変更が難しい
  • トラブルが起きやすい
  • 属人化しやすい

複雑なシステムは、こういったリスクがあります。

最初はシンプルに、必要最低限の機能から始めるのが成功の鉄則です。

5.5. 仕様書や設計書を必ず残す

FileMakerは直感的に作れるため、設計書が後回しにされがちです。

仕様書がないと、以下のような深刻な問題につながります。

  • 変更時に影響範囲が分からない
  • 担当者が変わると更新できない
  • トラブル時の原因特定に時間がかかる

特に企業運用では、「なぜこの設計にしたのか」を残しておくことが、長期的な安定運用に欠かせません。

5.6. バージョンアップ・運用保守を見据える

FileMakerは定期的にバージョンアップが行われます。

その際には、以下のような影響が出る可能性があります。

  • 古い関数やスクリプトが動かなくなる
  • プラグインが非対応になる
  • Server環境を再設定する必要がある

また、運用開始後には必ず改善ニーズが発生します。

  • 項目追加
  • レイアウト変更
  • 自動処理の調整
  • 新機能追加

このような追加にも対応できるよう、最初から保守しやすい設計にすることが重要です。

無理のある複雑な仕様は避け、「後から修正しやすい」構造にしておくことで、長期的に安定した運用が可能になります。

6. FileMakerカスタマイズの進め方

カスタマイズを成功させるには、適切な手順とプロセスに沿って進めることが重要です。

ここでは、一般的な開発の流れを5つのステップに分けて解説します。

6.1. 業務の現状分析

最初に行うべきことは、現場でどんな業務が行われているのかを正確に把握することです。

  • どのような手順で作業しているか
  • どこに時間がかかっているか
  • 何が属人化しているか
  • どの段階でミスが発生しやすいか
  • どんな情報が分断されているか

こうした現状を整理することで、「何をシステム化すべきか」「どこを優先して効率化すべきか」が明確になります。

特に、現場担当者へのヒアリングは欠かせません。机上での理想論だけでは良い仕組みは作れないため、実態と課題を正確に把握することが成功の第一歩です。

6.2. 要件定義

現状分析をもとに、必要な機能・操作フロー・管理すべきデータを整理します。

  • 必要な画面(レイアウト)
  • 入力項目
  • 自動化したい処理
  • 権限設定
  • 帳票/PDFの仕様
  • 外部連携の範囲
  • 運用ルール

要件定義が曖昧なまま開発を始めると、作り直しが発生し、工数やコストが大幅に増加します。

FileMakerは柔軟に作り替えられるとはいえ、最初に「何を実現したいのか」を整理することが開発効率を大きく左右します。

6.3. プロトタイプの作成・改善

次に、完成形をイメージできるよう、プロトタイプ(試作)を作成します。

  • 操作画面の雰囲気
  • ボタン配置や画面遷移
  • 必要となるデータ構造
  • フローが直感的に操作しやすいか

これらを確認し、現場からのフィードバックをもとに調整します。

実際に触ってもらうことで、「使ってみて気づく課題」に早い段階で対処できるのがプロトタイピングの最大のメリットです。

6.4 本開発とテスト

プロトタイプで方向性が固まったら、本開発に進みます。

  • レイアウトの正式制作
  • スクリプト自動化の構築
  • データベース設計の最適化
  • 帳票/PDF出力機能の作成
  • 外部システム連携の設定
  • 権限管理の構築

開発後は、テスト環境で実際のデータを使いながら動作確認を行いましょう。

エラーチェックやフローの見直しを行い、本番運用に耐えられる状態に仕上げます。

テスト段階では、実際の操作感や入力順序の自然さスピードや処理負荷などを丁寧に確認し、問題があれば修正します。

6.5. 研修・運用サポート・継続的な改修

本番リリース後は、現場で安心して使ってもらうための研修やマニュアル整備が必要です。

また、運用が始まると改善ニーズが出てきます。

  • 項目を追加したい
  • 別部署でも使いたい
  • 自動処理を増やしたい

このような声に素早く対応できるのは、FileMakerの強みです。

運用しながらシステムを育てていくことで、より業務にフィットした仕組みへ進化していきます。

また、バージョンアップやServer運用に関する保守も必要なため、長期的に改善できる体制を整えておくことが重要です。

7. FileMakerカスタマイズを外部に依頼するメリット

FileMakerは柔軟で扱いやすいツールですが、「本格的な業務システム」として運用する場合、専門的な知識や経験が不可欠です。

ここでは、FileMakerのカスタマイズを外部のプロに依頼する主なメリットを紹介します。

7.1. 最適な業務設計・要件整理をしてもらえる

FileMakerのカスタマイズにおいて、もっとも重要なのは「要件定義」です。

しかし、これを自社だけで行うのは難しいケースが多くあります。

  • 現状の業務フロー
  • 本質的な課題
  • どこが属人化しているか
  • どの工程を自動化すべきか
  • どの情報を一元管理すべきか

プロであれば、これらのヒアリングを通して業務全体を俯瞰した最適なシステム構造を提案できます。

無駄な機能を作らず、必要な部分に投資することで、結果としてムダなコストを抑えられます。

7.2. 高度なカスタマイズや連携が可能に

FileMakerは自由度が高い分、専門知識が必要な領域も多くあります。

  • 複雑なスクリプト自動化
  • データベース構造の最適化
  • 外部システムとのAPI連携
  • Server / Cloud 環境の設計
  • 高負荷環境でのチューニング

このような領域は経験豊富なエンジニアでなければ難しい作業です。

プロに依頼することで、「現場の使いやすさ」と「技術的な正しさ」を両立したシステムを構築できます。

7.3. 不具合対応・保守がスムーズ

システムは運用して初めて課題が見えてくるものです。

  • 想定外のエラー
  • 表示速度の低下
  • 項目追加に伴うレイアウト修正
  • FileMakerバージョンアップ対応
  • Server設定の調整

こうした不具合やメンテナンスを内製で対応するのは、時間もリスクも大きく、担当者に負担がかかります。

外部パートナーがいれば保守体制が整い、トラブル対応が迅速になります。

運用を理解したうえで改善提案をしてくれるため、安心してシステムを使い続けることができるでしょう。

7.4. 長期的な改善スピードが上がる

FileMakerは「運用しながら改善していくツール」です。

しかし内製の場合、以下のような問題が原因でスピードが落ちてしまうことがあります。

  • 担当者のスキル差
  • 他業務との兼務
  • 担当者が退職すると改善が止まる

外部のプロが伴走することで、要望の反映から仕様変更、運用に合わせた改善提案、長期的なアップデートまで一貫して対応でき、システムを常に現場にフィットした状態に保てます。

7.5. コスト最適化につながる理由

一見すると「外部に依頼する=高い」という印象を持たれがちですが、長期的に見ると外部依頼はコスト最適化につながります。

  • 作り直しが減る
  • 内部工数が減る
  • 作業効率が上がる
  • 不具合対応の時間が減る
  • 運用改善がスムーズ
  • 教育コストを大幅削減できる

これらは、外部の専門家に依頼するからこそ実現できることでしょう。

「できるだけ安く作りたい」という気持ちは自然ですが、不完全なシステムを使い続ける方が、結果として大きなコストを生むケースは非常に多くあります。

8. FileMakerのカスタマイズならブリエ

FileMakerで業務にフィットしたシステムを構築するには、「業務を正しく理解する力」と「それを形にする技術力」の両方が欠かせません。

どちらか一方だけでは、現場で本当に使えるシステムにはなりにくいのが実情です。

ブリエは、Claris社から認定を受けた開発パートナーとして、FileMakerを中心とした業務システム開発を専門に行っています。

製造業・小売・サービス業・医療・教育機関など、幅広い業界のクライアントとともに、現場の業務フローに深く入り込みながら、最適なシステム構築を支援してきました。

単に「アプリを作って納品して終わり」ではなく、運用後も現場の声に合わせた改善を重ねていく、伴走型の開発スタイルがブリエの特長です。

こんなお困りごとはありませんか?
  • まずは一部機能だけ改修したい
  • どこから改善すべきか分からない
  • 今の管理方法をもっとシンプルにしたい
  • 自社の業務に使いやすい仕組みを作りたい
  • FileMakerでどこまで自動化できるのか知りたい

まずは現状の課題や、理想の姿をぜひお聞かせください。


貴社の業務フローに合わせて、どこから手を付けるのが良いか、どのようなステップでカスタマイズを進めていくのが最適かを整理し、最適な改善プランをご提案いたします。

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監修:神保 和匡

株式会社ブリエ代表取締役。Webデザイン、WordPress、Elementor、DTPデザイン、カメラマンなどを経て、FileMakerエンジニアとなる。企業の経営課題であるDX化、業務効率化、ペーパーレス化、情報の一元管理など、ビジネスニーズの変化に合わせてFileMakerで業務システムを開発し、柔軟に拡張して解決いたします。

【全国対応】株式会社ブリエは、企業の経営課題であるDX化、業務効率化、ペーパーレス化、情報の一元管理など、ビジネスニーズの変化に合わせてFileMakerで業務システムを開発し、柔軟に拡張して解決します。あらゆる業種や規模の企業、非営利団体、学校に固有の課題を解決するカスタムAppをご提案します。

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