FileMakerのカスタマイズでAPI連携はできる?外部システムとの連携方法や活用例を解説

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監修:神保 和匡

FileMakerエンジニア

FileMakerのカスタマイズでAPI連携はできる?外部システムとの連携方法や活用例を解説

「FileMaker(ファイルメーカー)と現在使用しているシステムを連携したい」
「FileMakerへのデータ入力を自動化したい」
「複数のシステムに分散しているデータを効率よく活用したい」

このような課題を抱えている企業も多いのではないでしょうか。

FileMakerは、業務内容に合わせて柔軟にカスタマイズできるだけでなく、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を活用して外部のシステムやWebサービスと連携することも可能です。

API連携を活用すれば、外部システムからFileMakerへデータを取り込んだり、反対にFileMakerのデータを外部へ送信したりできるため、システムをまたいだ入力や転記作業の削減につながります。

また、既存のシステムをすべて入れ替えることなく、必要な機能やデータだけをFileMakerと連携できる点もメリットです。

本記事では、FileMakerのカスタマイズでできるAPI連携の仕組みや活用例、メリット、導入時の注意点について詳しく解説します。

目次

1. FileMakerのカスタマイズでできるAPI連携とは

1. FileMakerのカスタマイズでできるAPI連携とは

FileMakerは、単独で業務システムを構築するだけでなく、APIを利用してさまざまな外部システムやサービスと連携できます。

API連携を活用することで、それぞれのシステムを独立して使用するのではなく、必要なデータを相互に受け渡しながら業務を進めることが可能です。

まずは、APIの基本的な仕組みとFileMakerにおけるAPI連携について解説します。

1.1. APIとは

APIとは「Application Programming Interface」の略称で、異なるシステムやアプリケーション同士が情報や機能をやり取りするための仕組みです。

たとえば、あるシステムに登録された顧客情報を別のシステムへ送ったり、外部サービスから取得した情報を自社の業務システムへ反映したりする際にAPIが利用されます。

APIを活用することで、人がシステムからデータをコピーし、別のシステムへ入力するといった作業を減らすことが可能です。

ただし、APIによって利用できる機能やデータ、認証方法などは異なるため、連携するサービスの仕様に合わせた設計が必要になります。

1.2. FileMakerでAPIを活用する仕組み

FileMakerでは、APIを利用して外部システムとデータをやり取りできます。

代表的な方法の一つが、FileMakerの「URLから挿入」スクリプトステップとcURLオプションを利用して、外部のWeb APIへリクエストを送信する方法です。

外部APIからJSON形式などで受け取った情報をFileMaker側で処理し、必要なフィールドへ登録するといった仕組みを構築できます。

反対に、FileMaker側のデータを外部サービスが受け取れる形式に変換し、APIを通じて送信することも可能です。

そのため、FileMakerを既存の業務システムやクラウドサービスと組み合わせ、企業独自の業務フローに合わせてカスタマイズできます。

1.3. FileMaker Data APIとは

FileMaker Data APIは、FileMaker ServerまたはFileMaker Cloudでホストされているデータベースへ、Webサービスや外部アプリケーションからアクセスするためのREST APIです。

FileMaker Data APIを利用することで、外部のシステムからFileMakerのレコードを検索・取得したり、新しいレコードを作成したり、既存のデータを更新・削除したりできます。

また、FileMakerスクリプトの実行などにも対応しているため、単純なデータ取得だけでなく、FileMaker側に構築した処理と組み合わせた連携も可能です。

外部のWebシステムやアプリケーションからFileMakerのデータを利用したい場合に、重要な役割を果たします。

なお、FileMaker Data APIを利用するには、FileMaker ServerまたはFileMaker Cloud側でData APIを利用できる状態にし、対象データベースで必要なアクセス権を設定する必要があります。

1.4. 外部APIとの連携も可能

FileMakerから外部サービスが提供するAPIへアクセスし、そのサービスの機能やデータを利用することも可能です。

たとえば、会計システムやECサイト、メール・チャットサービス、生成AIなどがAPIを公開していれば、FileMakerとの連携を検討できます。

これにより、FileMakerだけですべての機能を一から開発するのではなく、すでに利用しているサービスや外部の機能を活かしたシステム構築が可能になります。

ただし、すべてのサービスがAPIを公開しているとは限りません。

APIが提供されている場合でも利用条件や機能には違いがあるため、事前の確認が必要です。

2. FileMakerをAPI連携することでできること

FileMakerをAPI連携することでできること

FileMakerとAPIを組み合わせることで、異なるシステム間のデータ連携や業務の自動化が可能になります。

外部システムからFileMakerへデータを取り込むだけでなく、FileMakerから外部システムへ情報を送信したり、複数のシステムを連動させたりすることも可能です。

ここでは、FileMakerのAPI連携によって実現できる代表的な仕組みを、具体的な連携イメージとあわせて紹介します。

2.1. 外部システムのデータをFileMakerへ取り込む

APIを利用すると、外部システムに保存されているデータをFileMakerへ取り込めます。

たとえば、Webフォームに入力された問い合わせ情報やECサイトの注文情報などを取得し、FileMakerの顧客管理・案件管理システムへ登録する仕組みを構築することが可能です。

担当者が外部システムを確認してFileMakerへ入力し直す必要がなくなるため、日常的なデータ入力作業の削減につながります。

連携イメージ
  1. Webフォームに問い合わせが入る
  2. APIを通じて問い合わせ情報を取得する
  3. 会社名・担当者名・連絡先・問い合わせ内容などをFileMakerへ自動登録する
  4. FileMaker上で担当者や対応状況を管理する

このような仕組みを構築すれば、問い合わせが入るたびに担当者が情報を転記する必要がありません。

問い合わせ受付から顧客・案件管理までをスムーズにつなげられます。

2.2. FileMakerのデータを外部システムへ送信する

API連携は、外部からFileMakerへデータを取り込むだけでなく、FileMakerに蓄積されたデータを外部システムへ送信する際にも活用できます。

たとえば、FileMakerで管理している売上データを会計システムへ送信したり、顧客情報を別のクラウドサービスへ登録したりすることが可能です。

一度FileMakerへ登録した情報を他の業務でも利用できる仕組みを構築することで、システムごとの入力作業を減らせます。

連携イメージ
  1. FileMakerで案件を「受注」に変更する
  2. 取引先・商品・金額など必要な情報を抽出する
  3. APIを通じてデータを会計システムへ送信する
  4. 会計システム側に売上・請求に必要なデータを登録する

FileMakerに登録した情報をそのまま外部システムでも利用できるため、同じ内容を複数のシステムへ入力する手間を削減できます。

2.3. 複数システム間でデータを自動連携する

複数のシステムを利用している企業では、それぞれのシステムに同じ情報を入力しているケースも少なくありません。

API連携とFileMakerのスクリプトなどを組み合わせれば、システムで登録・更新された情報を、別のシステムへ自動的に反映する仕組みを構築できます。

たとえば、FileMakerで管理している受注情報を在庫管理システムや会計システムへ連携し、それぞれの業務に必要なデータを反映させることが可能です。

連携イメージ
  1. FileMakerに受注情報を登録する
  2. APIを通じて在庫管理システムへ商品・数量を連携する
  3. 在庫管理システムの在庫数を更新する
  4. 会計システムへ取引先・売上情報を連携する
  5. 各システムに必要な情報が反映される

FileMakerを中心として複数のシステムを連携させることで、部署ごとに異なるシステムを使用している場合でも、必要なデータを共有しやすくなります。

2.4. Webサービスやクラウドサービスと連携する

FileMakerはAPIを通じて、さまざまなWebサービスやクラウドサービスと連携できます。

たとえば、メール配信、チャット、電子契約、地図、決済など、外部サービスが提供している機能をFileMakerの業務フローへ組み込むことが可能です。

FileMakerにすべての機能を実装する必要がないため、それぞれのサービスの強みを活かしながら、自社に適した業務システムへカスタマイズできます。

連携イメージ
  1. FileMakerで見積情報や顧客情報を管理する
  2. 契約が必要な案件の情報を抽出する
  3. APIを通じて電子契約サービスへ契約情報を送信する
  4. 電子契約サービスから顧客へ契約書を送付する
  5. 契約完了後、FileMakerの案件情報へ契約状況を反映する

このように外部サービスの機能をFileMakerの業務フローへ組み込むことで、複数のサービスを利用する場合でも、一連の業務として管理しやすくなります。

2.5. AIサービスとFileMakerを連携する

生成AIをはじめとするAIサービスとの連携にもAPIを活用できます。

たとえば、FileMakerに保存された問い合わせ内容をAIへ送り、内容を分類・要約した結果をFileMakerへ戻す仕組みが考えられます。

ほかにも、文章生成やデータ整理、社内情報の検索支援など、業務内容に応じたAI活用が可能です。

連携イメージ
  1. FileMakerに問い合わせ内容を登録する
  2. APIを通じて問い合わせ内容をAIサービスへ送信する
  3. AIが内容を「見積依頼」「製品に関する質問」「サポート依頼」などに分類・要約する
  4. AIによる処理結果をFileMakerへ返す
  5. FileMaker上で担当部署への振り分けや対応管理に活用する

FileMakerに蓄積された業務データとAIの処理能力を組み合わせることで、AIを単独のツールとして利用するのではなく、日常の業務フローの一部として活用できます。

3. FileMakerのAPI連携によるカスタマイズの活用例

FileMakerのAPI連携によるカスタマイズの活用例

FileMakerのAPI連携は、営業や経理、販売、顧客対応など幅広い業務で活用できます。

特に、複数のシステムへの入力やデータの転記、情報確認などに時間がかかっている場合は、API連携によって業務の流れそのものを効率化できる可能性があります。

ここでは、実際の業務をイメージしやすいよう、具体的な活用シーンとあわせて代表的な活用例を紹介します。

3.1. Webフォームの問い合わせ情報を自動登録する

自社サイトの問い合わせフォームとFileMakerを連携し、送信された情報を自動的にFileMakerへ登録する仕組みを構築できます。

たとえば、以下のような情報を自動登録することが可能です。

  • 会社名
  • 担当者名
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 問い合わせ内容
  • 問い合わせ日時

問い合わせが発生するたびに担当者がメールを確認し、顧客管理システムへ転記する必要がなくなります。

活用シーン

Webサイトから毎日複数の問い合わせを受け付けている企業では、営業担当者が問い合わせメールを確認し、会社名や連絡先、問い合わせ内容を顧客管理システムへ手作業で登録しているケースがあります。

WebフォームとFileMakerをAPI連携すれば、問い合わせが送信された段階で必要な情報を自動登録できます。

さらに、FileMaker上で「未対応」「対応中」「商談中」「完了」などのステータスを設定すれば、問い合わせ受付からその後の営業活動まで一元的に管理することが可能です。

3.2. 会計システムと請求・売上データを連携する

FileMakerで管理している請求情報や売上情報を、API経由で会計システムへ連携する方法もあります。

たとえば、FileMaker上で請求内容を確定したタイミングで必要な情報を会計システムへ送り、仕訳や請求管理に利用する仕組みです。

営業管理と経理業務で同じ売上情報をそれぞれ入力している場合、API連携によって入力作業を減らせます。

活用シーン

営業部門ではFileMakerで案件や受注金額を管理し、経理部門では同じ取引内容を会計システムへ入力している企業があるとします。

この場合、営業担当者から経理担当者へ受注内容を共有し、経理担当者が取引先名や金額、請求日などを改めて入力しなければなりません。

FileMakerと会計システムをAPI連携すれば、FileMakerで確定した売上・請求情報を会計システムへ引き継ぐ仕組みを構築できます。

営業と経理で同じデータを入力する必要がなくなり、入力作業の削減だけでなく、金額の転記ミスなどの防止にもつながります。

3.3. ECサイトの商品・受注・在庫情報を連携する

ECサイトとFileMakerをAPI連携し、商品情報や受注情報、在庫情報を共有することも可能です。

たとえば、ECサイトで注文が入った際に受注データをFileMakerへ取り込み、出荷管理や売上管理に利用できます。

また、FileMaker側で管理している在庫数をECサイトへ反映するなど、双方向の連携を構築できる場合もあります。

活用シーン

ECサイトで商品を販売しながら、社内ではFileMakerを使って在庫や出荷状況を管理している企業の場合、ECサイトの注文情報を確認してFileMakerへ入力する作業が発生します。

注文数が増えるほど入力作業の負担が大きくなり、商品や数量を間違えて登録するリスクも高まります。

API連携によってECサイトの注文情報をFileMakerへ自動で取り込めるようにすれば、受注後すぐに出荷業務へつなげることが可能です。

さらに、FileMakerで管理している在庫情報をECサイトへ反映できる仕組みを構築すれば、社内の在庫数とオンライン上の在庫表示のずれを防ぐことにもつながります。

3.4. チャット・メールなどの通知サービスと連携する

FileMakerのデータ更新をきっかけとして、外部のチャットツールやメールサービスへ通知を送る仕組みも構築できます。

たとえば、FileMakerで案件のステータスが「受注」に変更された際に担当部署へ通知したり、対応期限が近づいた案件について担当者へ自動で知らせたりする運用が考えられます。

活用シーン

営業担当者がFileMakerで案件を管理し、受注後の手配を別の部署が担当している企業では、受注のたびに電話やメール、チャットなどで情報を共有する必要があります。

FileMakerと通知サービスを連携すれば、営業担当者が案件ステータスを「受注」に変更したタイミングで、担当部署へ案件名や顧客名、納期などを自動通知する仕組みを構築できます。

ほかにも、対応期限の前日に担当者へ通知したり、一定期間更新されていない案件について確認を促したりすることも可能です。

FileMakerを常に確認しなくても必要なタイミングで情報を受け取れるため、連絡漏れや対応の遅れを防ぎやすくなります。

3.5. 生成AIを活用して社内データを検索・分析する

FileMakerと生成AIをAPIで連携し、FileMakerから必要なデータを取得してAIへ渡すことで、社内データの検索や分析を支援する仕組みを構築することもできます。

たとえば、過去の問い合わせ履歴や対応記録をもとに必要な情報を探したり、大量のテキストデータを要約したりする仕組みが考えられます。

また、営業履歴やアンケートなどのデータをAIで整理し、傾向を把握する用途にも活用できます。

活用シーン

FileMakerに数年分の問い合わせ履歴や対応記録が蓄積されている企業では、過去に似た問い合わせがなかったか確認するだけでも時間がかかる場合があります。

FileMakerと生成AIを連携し、必要なデータをAIで検索・整理できる仕組みを構築すれば、「過去に同じような問い合わせがあったか」「そのときどのように対応したか」といった情報を探しやすくなります。

また、一定期間の問い合わせ内容をAIで分類・要約し、「どのような問い合わせが多いのか」「最近増えている相談は何か」といった傾向を把握し、業務改善に役立てることも可能です。

ただし、生成AIへ業務データを送信する場合は、利用するAIサービスのデータ利用方針やセキュリティ、個人情報・機密情報の取り扱いを確認したうえで設計することが重要です。

4. FileMakerをAPI連携してカスタマイズするメリット

FileMakerをAPI連携してカスタマイズするメリット

FileMakerのAPI連携は、単にシステム同士を接続するだけではありません。

適切にカスタマイズすることで、日々の業務負担やデータ管理に関するさまざまな課題の改善につながります。

4.1. データの二重入力を削減できる

API連携の大きなメリットの一つが、同じデータを複数のシステムへ入力する二重入力を減らせることです。

たとえば、Webフォームで取得した顧客情報をFileMakerへ自動登録すれば、担当者が同じ内容を手作業で入力する必要がありません。

一度入力・登録されたデータを複数の業務で利用できる環境を整えることで、日常的な入力作業にかかる時間を削減できます。

4.2. 転記ミスや入力漏れを防止できる

手作業によるデータ転記では、入力間違いや入力漏れが発生する可能性があります。

APIによってシステム間のデータ連携を自動化すれば、人による転記作業そのものを減らすことが可能です。

特に受注金額や商品番号、顧客情報など正確性が求められるデータを扱う業務では、人的ミスの防止にも役立ちます。

4.3. 既存システムを活かしながら業務を効率化できる

業務改善のために、現在使用しているすべてのシステムをFileMakerへ置き換える必要はありません。

APIを活用すれば、会計やECなど既存のシステムをそのまま使用しながら、必要なデータをFileMakerと連携できます。

それぞれのシステムが得意とする機能を活かしつつ、システム間のデータ受け渡しを効率化できる点は、API連携によるカスタマイズのメリットです。

4.4. 分散しているデータを一元的に活用できる

企業内では、顧客情報や売上情報、問い合わせ履歴などが複数のシステムに分散していることがあります。

APIを通じて必要なデータをFileMakerへ集約すれば、異なるシステムに保存されている情報を横断的に利用しやすくなります。

たとえば、顧客情報と受注履歴、問い合わせ履歴などを関連付けることで、担当者が複数のシステムを行き来しながら情報を探す手間を減らせます。

データを集めるだけでなく、業務に必要な形で活用できる環境を構築できることもメリットの一つです。

4.5. 業務に合わせて連携範囲を拡張できる

FileMakerは業務内容に合わせて柔軟にカスタマイズできるため、API連携についても必要な範囲から段階的に導入できます。

最初はWebフォームとの連携だけを行い、その後、会計システムや通知サービスなどへ連携範囲を広げることも可能です。

業務の変化や事業の成長に合わせて機能を追加することで、一度に大規模なシステムを構築する負担を抑えながら改善を進められます。

5. FileMakerをAPI連携してカスタマイズする際の注意点

FileMakerをAPI連携してカスタマイズする際の注意点

FileMakerとAPIを連携すれば幅広い業務を効率化できますが、単純にシステム同士を接続すればよいわけではありません。

安定した運用を続けるためには、APIの仕様やセキュリティ、障害発生時の対応まで考慮して設計する必要があります。

ここでは、FileMakerをAPI連携してカスタマイズする際に確認しておきたいポイントを解説します。

5.1. 連携するシステムがAPIに対応しているか確認する

まず確認したいのが、連携したい外部システムに利用可能なAPIが提供されているかどうかです。

クラウドサービスであっても、必ずAPIを利用できるとは限りません。

また、API自体は提供されていても、利用している料金プランでは利用できない場合や、必要なデータを取得・更新する機能が公開されていない場合もあります。

確認項目
  • 連携したいシステムにAPIが提供されているか
  • 利用中の料金プランでAPIを使用できるか
  • 必要なデータを取得/登録/更新できるか
  • APIを利用するための申し込みや設定が必要か
  • FileMakerとの連携に必要な機能が公開されているか

FileMakerとの連携を検討する際は、目的とする処理をAPIで実現できるか事前に確認しましょう。

5.2. APIの仕様や利用制限を確認する

APIには、サービスごとに異なる仕様や利用条件が設定されています。

APIが利用できる場合でも、連携方法や利用回数などに制限が設けられていることがあるため、システムを構築する前の確認が必要です。

確認項目
  • 利用できるデータや機能
  • 認証方法
  • リクエスト方法
  • 対応しているデータ形式
  • 利用回数や通信量の制限
  • APIの利用料金
  • APIを利用できる料金プラン

APIにアクセスできる回数が制限されている場合、大量のデータを短時間で連携する仕組みでは制限に達する可能性があります。

実際の業務量やデータ量も踏まえて、無理なく運用できる連携方法を設計することが大切です。

5.3. セキュリティ対策を行う

API連携では、システム間で業務データをやり取りするため、適切なセキュリティ対策が欠かせません。

APIキーやアクセストークンなどの認証情報が外部へ漏えいすると、不正アクセスにつながるおそれがあります。

また、顧客情報や個人情報などを外部サービスへ送信する場合は、通信経路だけでなく、送信先でのデータの取り扱いについても確認することが重要です。

確認項目
  • APIキーやアクセストークンを安全に管理できているか
  • 必要最小限のアクセス権限に設定されているか
  • 通信が適切に暗号化されているか
  • 個人情報や機密情報の取り扱いに問題がないか
  • 外部サービス側のデータ保存・利用方針を確認しているか
  • アクセスや処理の履歴を確認できるようになっているか

扱う情報の重要度に合わせて、認証やアクセス権限、通信、ログ管理などを含めたセキュリティ設計を行いましょう。

5.4. エラー発生時の処理を設計する

API連携では、通信障害や外部サービスの停止、認証エラーなどによって正常にデータを送受信できない場合があります。

そのため、正常に動作する場合だけでなく、連携に失敗した場合の処理もあらかじめ設計しておくことが重要です。

確認項目
  • エラーが発生したことを検知できるか
  • エラーの内容や発生日時を記録できるか
  • 必要に応じて自動で再実行できるか
  • 担当者へエラーを通知できるか
  • 連携途中で処理が停止した場合の対応方法が決まっているか
  • データの重複や欠損を確認できる仕組みがあるか

エラーが発生したまま気づかずに運用を続けると、FileMakerと外部システムの間でデータの不整合が発生する可能性があります。

トラブルが発生した場合でも、原因を確認して速やかに復旧できる仕組みを整えておきましょう。

5.5. APIの仕様変更を想定して保守体制を整える

外部サービスのAPIは、一度連携すれば永久に同じ仕様で利用できるとは限りません。

サービス提供会社によるアップデートによって、認証方法やエンドポイント、データ形式などが変更される場合があります。

そのため、API連携を構築する段階から、将来的な仕様変更への対応も考えておくことが大切です。

確認項目
  • APIのアップデート情報を確認できる体制があるか
  • 仕様変更時にシステムへの影響を確認できるか
  • 連携が停止した場合の問い合わせ先が明確になっているか
  • FileMaker側の修正を行える担当者がいるか
  • 開発会社による保守/サポートを受けられるか
  • 定期的にAPI連携の動作を確認する仕組みがあるか

APIの仕様変更によってFileMakerとの連携が正常に動作しなくなる可能性もあります。

構築時だけでなく、導入後の監視や修正まで含めた保守体制を整え、長期的に安定して運用できる環境をつくりましょう。

6. FileMakerのAPI連携やカスタマイズを開発会社へ依頼するメリット

FileMakerのAPI連携やカスタマイズを開発会社へ依頼するメリット

FileMakerとAPIを組み合わせたカスタマイズでは、FileMakerだけでなく、連携先のAPIや認証、データ形式、セキュリティなどに関する知識も求められます。

自社だけでの対応が難しい場合は、FileMakerの開発や外部システムとの連携に対応できる開発会社へ相談する方法があります。

6.1. 自社の業務に合った連携方法を設計してもらえる

API連携を成功させるためには、技術的に接続できるかどうかだけでなく、実際の業務フローに合った仕組みを設計することが重要です。

開発会社へ依頼すれば、現在使用しているシステムやデータの流れ、担当者の作業などを整理したうえで、適切な連携方法を検討してもらえます。

「どのデータを、どのタイミングで、どのシステムへ連携するのか」を明確にすることで、現場で使いやすいシステムを構築しやすくなります。

6.2. 複雑なAPI連携にも対応してもらえる

APIによって、認証方法やデータ形式、利用方法は異なります。

複数のAPIを組み合わせたり、FileMaker側で取得したデータを加工してから登録したりする場合には、より複雑な設計が必要です。

API連携の知識を持つ開発会社であれば、それぞれの仕様を確認しながら、FileMakerとの連携に必要な処理を設計・実装してもらえます。

自社で技術者を確保することが難しい場合にも、専門的な知識を活用できる点はメリットです。

6.3. セキュリティを考慮したシステムを構築できる

API連携では外部サービスとの間でデータを送受信するため、認証情報やアクセス権限などを適切に管理する必要があります。

特に顧客情報や売上情報などの重要なデータを扱う場合、利便性だけを重視してシステムを構築することは避けなければなりません。

経験のある開発会社へ依頼することで、扱うデータや利用環境を踏まえ、セキュリティを考慮した設計を相談できます。

6.4. 導入後の保守・改善まで相談できる

FileMakerとAPIを連携したシステムは、導入後も業務内容や外部サービスの変化に応じた対応が必要になる場合があります。

たとえば、APIの仕様変更への対応や、新しいサービスとの連携、連携項目の追加などです。

開発から保守まで対応している会社であれば、導入後のトラブル対応だけでなく、業務の変化に合わせた継続的なカスタマイズについても相談できます。

長期的にシステムを活用するためにも、構築後のサポート体制まで確認して開発会社を選ぶことが大切です。

7. FileMakerのAPI連携・カスタマイズなら株式会社ブリエへ

FileMakerによるローコード開発なら株式会社ブリエへ

FileMakerは、自社の業務に合わせて柔軟にシステムを構築できるだけでなく、APIを活用することで外部システムやWebサービスとの連携も可能です。

Webフォームや会計システム、ECサイト、通知サービス、生成AIなどと連携することで、これまで人が行っていたデータ入力や転記作業を減らし、業務効率化につなげられます。

一方で、API連携では連携先の仕様や認証方法、セキュリティ、エラー発生時の処理などを考慮した設計が必要です。

また、既存の業務システムや運用方法によって適切な連携方法は異なるため、自社の業務フローを整理したうえでカスタマイズすることが重要になります。

株式会社ブリエでは、FileMakerを活用した業務システムの開発やカスタマイズ、保守など、お客様の課題に合わせたサポートを行っています。

「現在使用しているシステムとFileMakerを連携したい」「手作業で行っているデータ入力を自動化したい」「FileMakerをさらに活用できるようカスタマイズしたい」といった場合も、現在の業務やシステム環境を踏まえたご提案が可能です。

FileMakerのAPI連携やカスタマイズをご検討の際は、ぜひ株式会社ブリエへご相談ください。

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監修:神保 和匡

株式会社ブリエ代表取締役。Webデザイン、WordPress、Elementor、DTPデザイン、カメラマンなどを経て、FileMakerエンジニアとなる。企業の経営課題であるDX化、業務効率化、ペーパーレス化、情報の一元管理など、ビジネスニーズの変化に合わせてFileMakerで業務システムを開発し、柔軟に拡張して解決いたします。

【全国対応】株式会社ブリエは、企業の経営課題であるDX化、業務効率化、ペーパーレス化、情報の一元管理など、ビジネスニーズの変化に合わせてFileMakerで業務システムを開発し、柔軟に拡張して解決します。あらゆる業種や規模の企業、非営利団体、学校に固有の課題を解決するカスタムAppをご提案します。

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