FileMakerエンジニア
業務システムはこれまで、「人が画面を操作すること」を前提として設計されてきました。
FileMaker も例外ではなく、レイアウトやボタン、スクリプトを通じて操作するのが一般的です。
一方で近年、ChatGPT をはじめとする生成 AI の進化により、「自然言語でシステムを操作する」 という新しいインターフェースが現実的になってきました。
本記事では、AI からFileMaker を操作し、業務効率化を実現するための技術的アプローチとして、MCP(Model Context Protocol)サーバーを活用した構成を紹介します。
これは特定の検証結果を紹介するものではなく、今後の業務システム設計における一つの考え方・選択肢を整理した内容となります。
目次
FileMaker業務における効率化の課題
FileMaker は柔軟性の高い業務プラットフォームですが、運用を続けていく中で次のような課題が出てきます。
- 必要な情報を確認するために画面を開く必要がある
- 操作に慣れていない人にとっては敷居が高い
- 「ちょっと確認したい」だけでもログインや画面遷移が必要
これらは機能不足というより、操作インターフェースが人向けに固定されていることが原因とも言えます。
AIを業務システムの操作窓口にするという発想
AI を単なる「質問応答ツール」ではなく、
業務システムへの入口(インターフェース)として使うことができれば、
- チャットで情報を確認する
- 曖昧な言葉で指示を出す
- 操作手順を意識せずに処理を進める
といった使い方が可能になります。
このとき重要になるのが、AI と FileMaker をどう安全につなぐか という点です。
MCPサーバーとは何か
MCP(Model Context Protocol)サーバーは、AI が外部システムと連携するための中間レイヤーです。
AI に直接 FileMaker の API を触らせるのではなく
- AI は「使える操作(ツール)」だけを認識
- 実際の処理は MCP サーバー側で実行
- 操作範囲や権限はサーバー側で制御
という役割分担を行います。
これにより、
- セキュリティリスクを抑えられる
- AI に内部構造を見せずに済む
- 業務システム側の設計を守れる
といったメリットがあります。
システムイメージ
AIではChatGPTやClaudeを使用いたします。
ここは普段使い慣れているAIで使用すると良いと思います。
今回のデモシステムにはClaude Desktopを使用いたします。
MCPサーバーで定義される操作とは
MCP サーバーでは、AI が使用できる操作を事前に定義します。
例えば、次章で紹介するデモでは以下の5つの処理を定義しています。
- データベース疎通確認
- レコード一覧取得
- 条件指定検索
- 集計結果取得
- レコード更新
AI はこれらの中から適切な操作を選択し、結果を人間にとって分かりやすい形に整形します。
【デモ】AIからFileMakerを操作する流れ
実際の業務シーンを想定した操作例
AI を業務システムの操作窓口として利用する場合の実際のデモイメージを紹介します。
勤怠システムを想定し登録されている社員の参照や勤務状況、出勤のランキングなど行なっていきたいと思います。
また、デモではClaude for Desktopを使用しています。
データ
社員マスタに10件登録しています。
勤怠に2026年1月分のデータをそれぞれの社員分作成しています。
全ては載せることができませんので一部表示しています。
デモ①:社員一覧を確認する
AIへの指示は画像の通りになります。
単純なデータの取得を行います。
以下の画像のように結果が返ってきました。
FileMakerに登録されている情報が取得できています。
デモ②:条件を指定してデータを確認する
AIへの指示は画像の通りになります。
単にデータを取得するだけでなく条件に合ったデータを取得します。
以下の画像のように結果が返ってきました。
本日の出勤者の勤務状況が確認できています。
デモ③:集計結果を確認する
AIへの指示は画像の通りになります。
データの取得に加え集計もしてみます。
以下の画像のように結果が返ってきました。
FileMakerでデータを確認しましたが順位はもちろん出勤日数もあっています。
詳しくは最後に記載しています動画でのデモを見てみてください。
デモ④:トップ3の社員に順位を入れる
AIへの指示は画像の通りになります。
デモ①〜③ではデータの取得、集計を行いましたが最後はデータの更新をしてみたいと思います。
結果
FileMakerでは以下のようにデータが書き換えられておりデモ③で取得した順位で社員マスタにデータが更新されています。
デモ動画
まとめ
いかがでしょうか。
本記事では、AIからFileMakerを操作し業務効率化を実現するためのアプローチとして、MCP サーバーを活用する考え方を紹介しました。
これは一時的な流行ではなく、AI時代の業務システム設計における重要な選択肢と私は考えています。
新たなアプロートが生まれたことにより今まででは難しかったことや不便だったことが解消されるかもしれません。
MCPサーバに興味がございましたら是非一度お問合せください。
一緒に業務改善ができるか考えていきたいと思います。
また、株式会社ブリエでは、FileMakerを活用したシステム開発や運用支援を行っています。
業務システムのセキュリティについてのご相談もお気軽にお問い合わせください。
多岐にわたる業種での経験を経て、現在はFileMakerを中心に活躍中のエンジニアです。ローコード開発を得意としながらも、Django、React、Flutterなどの技術にも挑戦し、幅広い開発スキルを習得。常に自分の技術を磨き、より良いソリューションを提供できるよう、継続的にスキルアップを図っています。多彩な技術を駆使して、クライアントのニーズに応える柔軟性と、迅速かつ効果的な開発力が強みです。





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