【システム事例】1日12〜13現場の紙日報が残業の原因に。Web日報×FileMaker連携で入力ミスを抑え、請求漏れ・二重計上リスクも低減(土木工事会社)

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執筆者:波多江 克隆

FileMakerエンジニア

【システム事例】1日12〜13現場の紙日報が残業の原因に。Web日報×FileMaker連携で入力ミスを抑え、請求漏れ・二重計上リスクも低減(土木工事会社)
この記事でわかること
  • 紙の日報と手入力運用が、なぜ残業や入力ミスの原因になっていたのか
 
  • Web日報とFileMaker(ファイルメーカー)を連携することで、どの業務がどう変わったのか
 
  • 原価や粗利をリアルタイムで把握できるようになることで、経営判断がどう変わるのか

目次

導入企業の概要

  • 業種:土木工事業
  • 規模:従業員 約50名
  • 関係者:社長、経理、事務、現場作業員
  • 現場数:1日12〜13現場
  • 既存運用:原価管理に「パッケージシステム」を利用/日報は紙+事務員が手入力

導入前の課題:紙の日報が業務負荷と経営リスクを生んでいた

導入前は、現場作業員が作業終了後に紙の日報を手書きし、事務所へ戻って事務員に提出する運用でした。その後、事務員が内容を「パッケージシステム」へ手入力しており、1日12〜13現場分の転記作業が発生していました。

現場・事務で起きていた問題

  • 紙からシステムへの転記作業に時間がかかる
  • 手入力による入力ミスや二重計上が発生する
  • 確認や修正の手戻りが多く、事務作業が属人化しやすい

経営視点で見え始めていた危機感

  • 原価や粗利がすぐに把握できず、見えるまでに時間がかかる
  • 請求漏れや支払い遅れといった金銭リスクが発生しやすい
  • 二重作業による人件費増大が、利益を圧迫していた

Excel運用や「パッケージシステム」の活用も試みましたが、業務に合わない部分は人力で補う必要があり、これ以上の改善は難しい状況でした。

このまま放置すると起き得た経営リスク

このまま放置すると起き得た経営リスク​

紙の日報と手入力を前提とした運用を続けていた場合、単なる業務非効率に留まらず、次のような経営リスクに直結する可能性がありました。

  • 原価把握の遅れにより、赤字案件を抱えたまま工事が進行してしまう
  • 請求・支払ミスが信用低下につながり、取引先との関係に影響が出る
  • 事務作業が特定の担当者に依存し、退職や休職時に業務が止まる

これらは「いつか改善したい課題」ではなく、「早めに手を打たないと経営に影響する問題」だと判断されました。

解決策:Web日報とFileMakerを連携した土木工事管理システム

解決策:Web日報とFileMakerを連携した土木工事管理システム​

こうした背景からブリエが提案したのが、Webブラウザから入力した日報をFileMakerへ自動連携する土木工事管理システムです。単なるデジタル化ではなく、紙の日報と手入力を前提としない運用に切り替えることで、業務全体の流れを見直しました。

システムの内容(業務 × 機能 × 利用者)

システムの内容(業務 × 機能 × 利用者)​

現場作業員:スマートフォンからWeb日報を入力

  • 工事作業日報
  • ダンプ重機日報
  • プルダウン選択式とフリック入力で、入力負荷を軽減

現場などで日報を入力し、そのまま直帰できるようになったことで、現場の負担も軽減されました。

現場管理者:案件管理と工事台帳をPCで管理

  • 商談案件、見積、常用現場の管理
  • 工事台帳、注文書の作成と確認

システム内で一元管理されているため、見積や書類を探す負担が軽減されました。

事務:日報確認から請求・支払までを一元管理

  • 工事作業日報、ダンプ重機日報の入力確認
  • 日報見合わせによる入力漏れチェック
  • 請求書、請求総括表、支払予定、入金管理

手書き日報の回収を待つことなく、入力された情報から入力漏れチェックができるようになり、日報の回収待ちの時間ロスが軽減されました。

また転記作業ではなくなったため、転記による入力ミスは大幅に軽減されました。

経営者:集計データで状況を即座に把握

  • 工事日報集計
  • 売上集計
  • 機械管理表

日報・原価・売上・請求のデータがFileMaker上でリアルタイムに近い形で集計されるため、社長が「締めを待って数字を確認する」状態から、工事別の収支や未請求の兆候を早期に把握して先手で判断できる状態に改善しました。

導入後の効果

FileMakerが選ばれる理由

現場・事務レベルでの変化

  • 事務員の転記作業が約70%削減
  • 入力ミスや二重計上など、人為的ミスが減少
  • 紙の日報が減り、紛失リスクや印刷コストも低減

経営レベルでの変化

  • 原価や粗利がリアルタイムに近い形で把握可能
  • 請求漏れや支払い遅れといった金銭リスクを抑制
  • 数値をもとにした早い経営判断が可能

なぜパッケージだけでは解決できなかったのか

「パッケージシステム」は有効な機能もある一方、日報運用や現場の実態に合わない部分があり、結果として紙やExcel、人力作業が残っていました。

今回の取り組みでは、業務にシステムを合わせる設計を行い、日報から請求までの流れをつなげています。

ブリエが工夫したポイント

ブリエが工夫したポイント

1.業務棚卸しから始める要件定義

現状の業務を整理し、どこで二重作業やミスが起きているかを明確にした上で、改善策を設計しました。

2.入力動線を意識した画面設計

入力の手間が増えると運用は定着しません。そのため、選択式入力やスマートフォン操作を前提とした画面構成としました。

3.画面レビューを重ねた開発プロセス

開発途中で画面レビューを行い、現場や事務の声を反映しながら調整しています。

4.将来の拡張を見据えた設計

今後は工事台帳内での集計強化や、支払予定を活用した資金繰り管理への拡張も視野に入れています。

プロジェクト概要

概 要
 
  • 期間:要件定義と開発を並行して約8ヶ月、受入検証約2ヶ月 
  • 体制:ブリエ側 PM、SEの2名体制
       お客様側社長、現場責任者1名、事務員2名の4名体制
  • 環境:クラウドサーバー利用
 

同じ課題を持つ企業様へ

紙の日報や手入力が残っている場合、それは単なる業務効率の問題ではなく、原価把握の遅れや請求・支払ミスといった経営リスクにもつながります。さらに、事務作業が特定の担当者に集中していると、退職や休職のタイミングで業務が止まるリスクも高まります。

一方で、日報をただデジタル化するだけでは、原価管理や請求業務の手作業が残り、期待した効果が出ないこともあります。だからこそ、日報から原価、請求までの流れをつなげて見直すことが重要です。

株式会社ブリエでは、いきなり開発ありきで進めることはありません。まずは現在の紙、Excel、既存システムの運用を整理し、どこを仕組み化すべきかを一緒に確認したうえで、最短ルートをご提案します。

「結局、何から始めれば良いのか分からない。」「要件定義や見積の前に、整理しておくべきことを知りたい。」という方向けに、システム開発の全体像を分かりやすく解説した動画です。記事の内容と合わせてご覧いただくことで、進め方のイメージがより具体的になります。

動画をご覧いただいたうえで、「自社の場合はどこから手を付けるべきか。」が気になりましたら、お気軽にお問い合わせください。現状の運用を伺いながら、進め方の選択肢と費用感の目安まで含めて整理し、失敗しにくい進め方をご案内します。

 

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執筆者:波多江 克隆

株式会社ブリエFileMakerエンジニア。今では開発に携わった件数も100件以上、建設業、造園業、設備業、土木業、引越業、運送業、製造業、幼稚園、保育園、サービス業、清掃業など様々な業種の開発を経験。どのような業務でもお客様と一緒に課題を考え、ベストな解決策をご提案します。キャンプとオムライスが好き。

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【全国対応】株式会社ブリエは、企業の経営課題であるDX化、業務効率化、ペーパーレス化、情報の一元管理など、ビジネスニーズの変化に合わせてFileMakerで業務システムを開発し、柔軟に拡張して解決します。あらゆる業種や規模の企業、非営利団体、学校に固有の課題を解決するカスタムAppをご提案します。

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