FileMakerエンジニア
「この業務は○○さんしかわからない」
そんな状況に心当たりはありませんか?
中小企業を中心に、多くの現場で問題となっているのが属人化です。
特定の担当者に知識やノウハウが集中し、引き継ぎや改善が進まない状態が続くと、業務が止まるリスクだけでなく、組織全体の生産性にも大きな影響を及ぼします。
そこで注目されているのが、FileMaker(ファイルメーカー)を活用した業務の可視化と仕組み化です。
FileMakerなら、Excelや紙管理に埋もれた情報を一元管理し、誰が見ても理解できる「再現性のある業務フロー」を構築することができます。
本記事では、属人化の原因や課題を整理しながら、FileMakerを使って属人化を防ぐための具体的な方法・事例・運用ポイントを解説します。
目次
1.属人化とは?FileMaker導入前に知っておくべき課題
属人化とは、特定の担当者にしか分からない業務や知識が社内に存在し、その人がいないと業務が回らなくなる状態を指します。
中小企業では特に、「あの作業は○○さんしかできない」「手順は口頭で聞くしかない」といった状況が日常的に起こりがちです。
こうした属人化は、日々の業務を効率化するどころか、会社全体の成長スピードを鈍化させる大きな課題となっています。
ここでは、FileMaker(ファイルメーカー)の導入を検討する前に知っておきたい、属人化によって企業が直面している代表的な課題を整理します。
1.1.業務の引き継ぎが困難になる
属人化が進むと、業務の手順や判断基準が「担当者の頭の中」にしか存在しません。
そのため、異動や退職などで担当が変わると、引き継ぎが形骸化し、業務の継続性が失われることになります。
とくにExcelや紙の資料で個人が独自に管理している場合、ファイルの構成や数式、手順の意図を他の社員が理解するのは困難です。
その結果、「資料はあるけど使い方がわからない」「同じミスを繰り返してしまう」といった問題が頻発します。
引き継ぎがスムーズに行えないと、企業の知識資産が引き継がれないという結果につながります。
短期的なリスクだけでなく、「人が変わるたびにノウハウが失われる」という構造的なリスクを意味するのです。
1.2.業務内容に最適化ができない
属人化が進む現場では「自分のやり方」が暗黙のルールになりやすく、新しいツールの導入や改善提案をしても、既存担当者の方法に合わせざるを得ないケースが多くあります。
このような状態では、業務プロセスが常に最適化されず、「なぜこの手順なのか」「どの部分が非効率なのか」といった分析ができません。
本来、組織としては業務内容を定期的に見直し、データをもとに改善を重ねるサイクルを回すことが重要です。
しかし属人化した現場では、属人化したやり方を前提に業務が続くため、改善の機会すら見えにくくなってしまいます。
1.3.チーム連携が弱まる
属人化はチームワークにも悪影響を及ぼします。
特定の担当者にしか状況が分からないため、他のメンバーがサポートしづらく、業務が一人に集中する傾向が強まります。
この状態が続くと、担当者の負担が増すだけでなく、他の社員が「その仕事は○○さんの担当だから」と関与しなくなる心理的な壁が生まれがちです。
結果としてチーム全体での情報共有が減り、「誰も全体を把握していない組織」になってしまいます。
これは、緊急時や繁忙期に特に大きなリスクとして表面化します。
1.4.手作業や重複作業が増える
属人化が進むと、担当者の頭の中だけで業務が進むため、自動化やシステム化が遅れたり、手作業が増えたりして、効率化の機会が失われます。
たとえば、Excelでの在庫管理を一人の担当者が行っている場合、同じデータを別部署でも入力・管理しているケースは珍しくありません。
こういった非効率な作業は「同じ情報を何度も入力する」「更新が追いつかず在庫数がずれる」などの、無駄やヒューマンエラーが発生する原因です。
「現場任せの作業」は、業務負担を増やすだけでなく、将来的なシステム導入時にデータの統合を難しくする要因にもなります。
2.属人化が起きる原因とFileMakerで可視化できるポイント
属人化は偶然に発生するものではありません。
一見「仕方ないこと」と思われがちな属人化ですが、その裏には組織構造そのものの課題が潜んでいます。
ここでは、属人化が起きる代表的な原因と、FileMakerで可視化できるポイントを整理して解説します。
2.1.個人依存のExcel・紙管理
属人化の最も多い原因が、Excelや紙ベースでの個人管理です。
担当者ごとに独自のファイルや管理シートを作成していると、他の人が「どのデータが最新か」「どの項目を参照すればよいか」を把握できません。
さらに、ファイル名や保存場所が人によって異なると、探すだけで時間がかかったり、同時更新ができないなどの問題が生じます。
- Excelや紙に分散していた情報をデータベースで一元管理
- 部署や担当者を問わずリアルタイムで同じ情報を参照可能
- 「誰でも同じデータを扱える仕組み」により個人依存を解消
2.2.「口伝え」や「経験頼み」の業務文化
マニュアルやルールが整備されていない職場では、「やり方は口で教える」「見て覚える」という文化が残りやすく、業務が暗黙知のまま引き継がれます。
その結果、「経験のある人にしか判断できない」「担当者がいないと進まない」という状態を招きます。
- 業務フローや判断基準をシステム化して共有
- 経験や勘に頼らず、誰でも同じ手順で作業できる
- 暗黙知を形式知化し、属人化を防止
2.3.業務マニュアルやルールの不足
マニュアルやルールが存在しない、または更新されていない場合、担当者ごとに判断基準が異なり、業務の一貫性が失われます。
「この人しかできない」「このやり方じゃないと進まない」といった状態を放置すると、属人化が固定化してしまいます。
- 業務データと手順を紐づけて記録/管理
- 「誰が・いつ・どのように作業したか」を履歴として残せる
- マニュアルを超えた運用ルールそのものの見える化が可能
2.4.「自分がやった方が早い」という心理
属人化には、仕組みの問題だけでなく人の心理も影響します。
「説明するのが面倒」「任せるより自分でやった方が早い」という意識が、結果的に業務を抱え込む原因になります。
責任感や完璧主義が背景にある場合も多く、改善提案やシステム導入への抵抗感が生まれやすいのも特徴です。
- 担当者自身が自分のやり方を反映しやすいUI設計
- 現場主導で業務改善を進められる仕組みづくり
- 操作のしやすさが心理的ハードルを下げ、協働意識を促進
3.FileMakerが属人化防止に最適な理由
属人化を防ぐには、情報の見える化・ルール化・仕組み化が欠かせません。
こうした仕組みを現場レベルで実現できるツールとして注目されているのがFileMakerです。
ここでは、FileMakerが属人化防止に最適な理由を解説します。
3.1.現場担当者がアプリを構築できる
FileMaker最大の特徴は、ローコード(少ないコード量)でシステム開発が可能なことです。
一般的なシステム開発ではプログラマーや外部ベンダーに依頼が必要ですが、FileMakerなら現場担当者自身が操作しながらアプリを構築できます。
属人化解消の本質は、「現場が自分たちで改善できる状態を作ること」です。
FileMakerはまさにその仕組みづくりを支えるツールといえるでしょう。
- ドラッグ&ドロップやテンプレートで直感的に設計可能
- データベース設計/画面作成/操作ボタンをノーコードに近い形で構築
- 開発者と現場のコミュニケーションロスを削減
3.2.Excel感覚で業務をシステム化できる
属人化が進んでいる現場の多くは、Excel中心の管理が定着しています。
FileMakerはExcel利用の延長線上で使える操作感を持ち、現場の習慣や業務フローを崩さずにシステム化できます。
Excelからの移行は、属人化解消の第一歩です。
FileMakerによって情報を組織全体で共有できる環境を整え、「誰でも同じように操作できる業務設計」が実現します。
- Excelのように入力/検索/並べ替えが可能
- ボタン1つで見積書/報告書などを自動生成
- 操作性が高く、ITスキルに依存しない導入が可能
3.3.データを一元管理できる
属人化を防ぐためには、情報が分散する状態をなくすことが重要です。
FileMakerは複数の業務データを一元管理できるデータベース構造を持ち、顧客管理・在庫管理・案件管理などを1つのシステムで連携させることができます。
クラウド連携にも対応しており、拠点間やリモート環境でもリアルタイム共有が可能です。
情報の分断をなくし、どこからでも同じデータにアクセスできる体制が整います。
- 部署ごとにデータが重複している
- 担当者がいないと必要な情報が分からない
- 最新データの所在が不明確
3.4.改善や更新を自社で行える
一般的なシステムでは変更のたびにベンダー依頼が必要で、改善スピードが遅れがちです。
その結果、現場が再びExcelで補うようになり、属人化の再発を招くこともあります。
FileMakerなら、現場担当者自身でシステムの改善・更新が可能です。
改善文化が現場に根づくことで、属人化を防ぐ継続的な業務改善サイクルが生まれます。
- 入力項目や集計方法の変更を自社で即時対応
- 現場の声を反映したスピーディな改善
- 内製化により「作る人」と「使う人」が一致
4.FileMakerで属人化を防ぐ仕組みづくりのステップ
属人化を解消するには、「システムを導入する」だけでは不十分です。
どんなに優れたツールでも、現場の業務を見直し、運用体制を整備しなければ、属人化は再び起こります。
ここでは、属人化を防ぐための5つのステップを紹介します。
4.1.属人化している業務を洗い出す
最初のステップは、属人化の実態を可視化することです。
いきなりシステムを作るのではなく、現場で「どの作業が人に依存しているか」を丁寧に洗い出します。
- 特定の人にしかできない作業がある
- 情報が個人フォルダやExcelに閉じている
- 判断が経験や勘に頼っている
これらを整理することで、属人化の「範囲」と「影響度」が見えるようになります。
担当者へのヒアリングを通して知識を言語化する過程そのものが、すでに属人化を解消する第一歩となります。
4.2.FileMakerでデータベース設計と権限設定を行う
次に、情報構造の整理とアクセス権限の設計を行います。
FileMakerでは、顧客・在庫・案件などをテーブルとして管理し、それぞれを関連付けることで業務全体を俯瞰できます。
- 各テーブルを関連付けて業務データを体系化
- 閲覧/編集できる範囲を明確にし、操作ミスや情報漏えいを防止
- 部署や職種ごとに最適なレイアウトを作成
このように構造と権限を整理することで、誰が見ても同じ情報を確認できる状態が生まれます。
情報の透明性が高まり、担当者が変わっても業務を再現できる環境を整えられます。
4.3.スクリプト・自動化でミスを防止する
属人化の大きな原因のひとつが、手作業の多さです。
FileMakerでは、スクリプト機能を使って定型業務を自動化し、担当者に依存しない仕組みが作れます。
- 入力内容の自動チェック
- 見積書や請求書の自動作成
- 定期メール送信やリマインダー通知
自動化は単なる効率化ではなく、業務を「仕組み」として固定化する手段です。
FileMakerの導入で誰が操作しても同じ品質で処理できるようになり、属人化の根本原因である作業のばらつきが防止できます。
4.4.マニュアル・運用ルールを整備する
属人化を防ぐには、システム構築と同時に運用ルールを明確化することが欠かせません。
ルールが曖昧なままでは、再び「人任せな運用」に戻ってしまいます。
- 「読むだけ」ではなく「使える」マニュアルにする
- FileMaker内にヘルプボタンやツールチップを設け、画面上で操作を案内
- 入力ルール(半角・全角、命名規則など)をシステム側で統制
こうした設計により、マニュアルを開かなくても自然と正しい操作ができる環境が整います。
人の記憶ではなく、システムが正しい手順を覚えている状態をつくることが、再発防止のカギです。
4.5.定期的な改善と運用見直しで属人化を再発させない
属人化は、一度解消しても時間の経過とともに再発します。
業務の変化や人事異動によって、再び「特定の人しかわからない状態」が生まれやすいのです。
- 定期的な運用レビューを実施して課題を洗い出す
- 現場の声を反映しながら、システムをアップデート
- 入力項目や承認フローを業務変化に合わせて柔軟に調整
FileMakerは自社で更新・修正ができるため、現場のスピードに合わせながら改善できます。
この「変化に追随できる仕組み」こそが、再属人化を防ぐ最も効果的な手段です。
5.FileMakerで属人化を解消した事例
属人化は、業種や企業規模を問わず発生し得る問題です。
ここでは、「在庫管理」「見積・請求業務」「製造現場の情報共有」という3つの領域で、FileMakerを活用して属人化を解消した事例を紹介します。
5.1.在庫管理の属人化をFileMakerで解消
製造業では、在庫管理が特定の担当者に集中しやすい傾向があります。
この事例では、Excelでの管理から脱却し、現場全体で在庫情報を共有できる仕組みをFileMakerで構築しました。
| 課題 | ある製造業の企業では、在庫管理をベテラン社員1人がExcelで担当しており、在庫数・入出庫履歴・発注情報などが個人のパソコン上で管理されていました。 この状態では、担当者が不在になると在庫の確認ができず、「どの部品が足りないのか」「どれが発注済みか」といった質問が現場から相次ぎました。 また、棚卸しも手作業で行われていたため、多くの時間と労力がかかり、ミスの発生も課題となっていました。 |
| FileMakerによる対応 | FileMakerを導入し、在庫データをクラウド上で一元管理。 入出庫履歴や発注ステータスをリアルタイムで可視化し、バーコード入力や自動更新スクリプトを活用して、誰でも最新の在庫状況を把握できるようにしました。 |
| 導入後の効果 | 担当者が不在でも業務が滞らず、棚卸しにかかる時間は従来の3分の1に短縮されました。 「在庫担当者しか分からない」という属人化の状態を解消し、チーム全体で在庫を管理できる体制を実現しました。 |
5.2.見積・請求業務をFileMakerで一元管理
営業部門では、担当者ごとに異なる管理方法やフォーマットを使うことで、業務が属人化するケースが多く見られます。
ここでは、FileMakerを活用して見積・請求業務を統一化し、誰でも同じ基準で作業できる体制を整えた事例です。
| 課題 | ある建設関連企業では、営業担当者がそれぞれ独自に見積書や請求書を作成しており、フォーマットや計算式にばらつきがありました。 さらに、過去の見積履歴が共有されておらず、同じ顧客に対して内容が重複するなど、情報共有の不足による非効率やミスが問題となっていました。 |
| FileMakerによる対応 | FileMakerで顧客データ・単価表・案件履歴をデータベース化し、入力内容から自動で見積書や請求書を生成できる仕組みを構築しました。 これにより、全担当者が同じフォーマットで書類を作成できるようになり、承認フローもFileMaker上で完結。 上長確認や修正依頼のやり取りもスムーズになりました。 |
| 導入後の効果 | 営業担当者間の情報共有が促進され、誰でも同じ手順で請求書を発行できる体制が確立しました。 担当者の異動や休暇時にも業務が止まらず、安定した業務運用が可能になりました。 |
5.3.製造現場の情報共有をFileMakerで標準化
製造現場では、紙の指示書やホワイトボードを使った情報共有が多く、リアルタイムで状況を把握できないことが属人化を招く一因となっています。
この事例では、現場のデータをFileMakerで可視化し、リーダー依存の業務構造を改善しました。
| 課題 | ある中堅メーカーでは、工程管理をホワイトボードや紙の指示書で行っており、進捗や不良情報がリアルタイムで共有されていませんでした。 そのため、トラブル対応が後手に回り、「現場リーダーにしか状況が分からない」という属人化が定着していました。 |
| FileMakerによる対応 | FileMakerを導入し、工程ごとの作業内容・担当者・進捗状況をタブレット上で入力・共有できる仕組みを構築。 入力データは即時に集計され、管理者が全体の進捗をリアルタイムで確認できるようになりました。 さらに、エラー発生時には自動通知が行われるスクリプトを設定し、迅速な対応を可能にしました。 |
| 導入後の効果 | 工程の可視化と情報共有が進み、特定のリーダーに依存していた判断や対応をチーム全体で行えるようになりました。 作業効率と対応スピードが大幅に向上し、属人化を根本から解消する結果につながりました。 |
6.FileMaker導入で属人化を防ぐ運用のポイント
FileMakerを導入すれば、属人化を解消する大きな一歩になります。
しかし、運用を誤ると再び「特定の人にしか分からないシステム」になってしまうこともあります。
属人化を防ぐ本当のポイントは、導入後の運用設計と改善の継続です。
ここでは、FileMaker導入後に意識したい運用のコツを紹介します。
6.1.システムに依存しない
属人化を防ぐためにシステム導入は欠かせませんが、システムに頼りすぎることもリスクです。
FileMakerを導入しても、「仕組みを理解している人が限られている」「作った人しか修正できない」状態では、結果的にシステムの属人化が起きてしまいます。
これを防ぐためには、チーム全体で業務と仕組みを共有することが重要です。
たとえば次のような取り組みが有効です。
- FileMakerの操作手順や更新履歴を定期的に共有する
- 変更箇所を記録し、誰でも確認できる状態にする
- 管理者を一人に限定せず、複数人で分担する
システムに依存しすぎず、人と仕組みの両輪で運用する意識を持ちましょう。
6.2.社内にFileMaker運用担当を育てる
FileMakerの大きな特徴は、自社内で改善や運用を続けられることです。
だからこそ、FileMakerを理解し運用できる人材を社内で育てることが重要です。
最初は外部の開発会社に構築を依頼しても構いません。
運用段階では次のような「小さな変更」を社内で対応できる体制を整えましょう。
- 画面の追加やレイアウト調整
- スクリプトの修正や自動化の設定変更
- 項目や集計方法の見直し
育成の第一歩として、FileMaker公式トレーニングや開発会社のサポートを受けながら、社内のキーパーソンを決めてスキルを蓄積することが効果的です。
現場が自分たちで改善を続けられる「自走型の組織」を目指しましょう。
6.3.定期的な改善で再属人化を防ぐ
システム導入直後は全員が新しい仕組みを意識しますが、時間が経つと運用が形骸化し、「結局またExcelで管理」といった状況に戻ることがあります。
これを防ぐには、定期的な改善サイクル(PDCA)を仕組み化することが大切です。
FileMakerは柔軟に改修できるため、業務の変化や現場の意見をすぐに反映できます。
たとえば次のようなサイクルを継続するのが効果的です。
- 半年ごとにシステム運用レビューを実施
- 利用ログや問い合わせを分析して課題を抽出
- 改修内容を共有し、再教育を実施
このような継続的な改善を仕組み化することで、FileMakerが常に現場にフィットし続け、属人化の再発を防ぐ強い組織運用が実現します。
6.4.小規模から段階的に導入して成功確率を高める
属人化防止を目的にFileMakerを導入する場合は、最初から全社的に展開しようとせず、小さな範囲から段階的に進めることが成功のポイントです。
まずは1部署・1業務を対象に、課題を明確にしながら仕組みを整えましょう。
小規模で成果を出すことで、次のような効果が得られます。
- FileMaker活用のノウハウが社内に蓄積する
- 他部署への展開がスムーズになる
- 現場がシステムを自分たちの仕組みとして受け入れやすくなる
小さな成功を積み重ねることで、全社的な属人化解消が実現します。
6.5.FileMakerに強いシステム開発会社を頼る
FileMakerは現場で使いやすいツールですが、属人化防止を成功させるには、初期設計の段階で業務構造を正しく整理することが欠かせません。
そのため、導入初期はFileMakerに精通した開発会社に相談するのが有効です。
信頼できるパートナーと協働することで、次のような効果が得られます。
- 業務フローを整理し、最適なデータベース設計ができる
- 権限管理/自動化機能を正しく設定できる
- 将来的に自社で運用しやすい設計にできる
特に、「どの業務からシステム化すべきか」「どこまで自動化すべきか」など、判断が難しい場合は、専門家の視点を取り入れることが重要です。
自走できる仕組みを最初に設計することが、属人化防止の最短ルートです。
7.FileMakerで属人化を防ぎたいならブリエ
属人化の課題を根本から解決するには、ツールを導入するだけでは不十分です。
重要なのは、現場を理解し、業務の流れを「誰にでも再現できる仕組み」に変えられるパートナーを持つことです。
株式会社ブリエは、FileMakerを活用した業務改善・システム開発を得意とする開発会社です。
現場の課題を丁寧にヒアリングし、「どの業務をどう仕組み化すれば人に依存しない体制をつくれるのか」を共に設計します。
- 現場理解力
現場の課題や作業手順を正確に把握し、システム設計へと落とし込む。 - 翻訳力
現場の言葉をシステムの言葉に置き換え、誰でも使える仕組みを構築。 - 柔軟な設計力
FileMakerを活用し、現場の変化に合わせて素早く改修・拡張できる。 - 使いやすさへのこだわり
UI設計や権限設定など、実際に使う人の視点で設計。 - 伴走支援体制
納品後も運用改善や機能追加を支援し、自社で改善できる状態を育てる。
属人化を防ぐとは、単に人を減らすことでは属人化を防ぐとは、単に人を減らすことではなく、「誰が担当しても同じ品質で業務を遂行できる環境を整えること」です。
「人に依存する体制を変えたい」「業務を仕組みで回せるようにしたい」と感じている場合は、ぜひブリエにご相談ください。
株式会社ブリエ代表取締役。Webデザイン、WordPress、Elementor、DTPデザイン、カメラマンなどを経て、FileMakerエンジニアとなる。企業の経営課題であるDX化、業務効率化、ペーパーレス化、情報の一元管理など、ビジネスニーズの変化に合わせてFileMakerで業務システムを開発し、柔軟に拡張して解決いたします。








