FileMakerで利用できるサーバーOSについて調べてみた【BFL vol.13】

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執筆者:中富 悠貴

FileMakerエンジニア

FileMakerで利用できるサーバーOSについて調べてみた【BFL vol.13】

先月、11/5~11/7に開催されたClaris カンファレンス 2025にご来場くださった皆様、まことにありがとうございました!

弊社からもセッションの登壇による参加をさせていただき、大いに盛り上がったものと存じ上げます。

年々、FileMaker(ファイルメーカー)の需要の高まりを肌で感じることができる貴重なイベントであり、私自身も他社の開発者の方々とも交流ができて、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

技術に関しても、FileMakerへの異なる方法でのアプローチだったり、触れたことのない業種の話など、今後の開発にも生かすことのできる話題を多く持ち帰ることができて大変良かったです。

そういった刺激をたくさん頂いてきましたので、Briller FileMaker Laboratory : Zero(BFL:0)もはりきって書いていきたいと思います!

目次

テーマ

今回のテーマは「FileMakerで利用できるサーバーOSの調査」です!

FileMakerで複数のユーザーが同じ情報を確認、操作を行うのであればFileMaker Server(ファイルメーカーサーバー)はほぼ必須です。

そのFileMaker Serverを利用するためにはサーバー環境の構築が必要となりますが、そもそもサーバーという考え方自体、コンピュータに携わらなければあまり馴染みのある単語ではないと思います。

今回のテーマではそういったサーバーの解説や種類を調査していきますのでよろしくお願いします。

サーバーについて

サーバーとは、みんなが共有して使う「データの保管庫」であり、「処理を代わりにこなしてくれるコンピュータ」のことです。

Wikipedia:サーバ

FileMakerの場合、データベースをユーザー全員が同時に使えるようにしたり、バックアップやスケジュール処理を自動化したりと、システムの安定運用を支える中心的な存在です。

主なサーバーの種類
・アプリケーションサーバー:アプリケーション(システムの機能)を提供するサーバー
・データベースサーバー:データを管理・保存し、必要に応じて提供するサーバー
・Webサーバー:WebサイトやWebアプリを公開するサーバー
・ファイルサーバー:文書や画像などのファイルを共有するためのサーバー
・メールサーバー:メールの送受信を管理するサーバー
・DNSサーバー:ドメイン名(example.com)をIPアドレスに変換する役割のサーバー
・認証サーバー:ユーザーログインやアクセス権を管理するサーバー
・バックアップサーバー:データのバックアップ専用に用意されるサーバー

OSについて

OS(オーエス)はOperating System(オペレーティングシステム)の略称で、PCにおけるWindows(ウインドウズ)やMac(マック)、スマホにおけるAndroid(アンドロイド)やiOS(アイオーエス)を指します。

Wikipedia:オペレーティングシステム

OSはコンピュータの司令塔のような役割を持つ基本ソフトです。
アプリの動作管理やファイル整理、ネットワークなど、あらゆる動きをコントロールしてくれるため、コンピュータを運用する上で欠かせない存在です。

主なサーバーOSの種類
・Windows系OS:Windows、Windows Server
・Linux(リナックス)系OS:Ubuntu(ウブンツ)、CentOS(セントオーエス)
・UNIX(ユニックス)系OS:Solaris(ソラリス)、AIX(エーアイエックス)
・macOS:macOS、macOS Server(現在は提供終了)

調査内容

FileMaker Serverで利用可能なOSを確認し、それぞれの特徴を調べていきます。

FileMaker Server 2025でサポートされているOS

Windows

・Windows Server 2022 Standard Edition
・Windows Server 2022 Datacenter
・Windows Server 2019 Standard Edition
・Windows Server 2019 Datacenter

Ubuntu Linux

・Ubuntu 24.04 LTS Server
・Ubuntu 24.04 LTS Desktop
・Ubuntu 22.04 LTS Server
・Ubuntu 22.04 LTS Desktop

macOS

・macOS Sequoia 15
・macOS Sonoma 14

各OSの特徴

Windows

メリット
・Windowsと同じ画面構成で管理しやすい
・多くの企業に導入されており、導入障壁が低い
・Windows固有機能(ActiveDirectory連携など)が使える
・FileMakerで最も安定性検証が行われている

デメリット
・ライセンスやハードウェアの費用がやや高め
・セキュリティパッチや再起動が他OSと比較して多い

向いているケース
・FileMakerにおけるサーバー運用を安定的に行いたい
・企業内でWindows運用が標準化されている
・Windows固有機能を活用したい

Ubuntu

メリット
・サーバーコストを最も削減できる
・パフォーマンスが高く、リソース効率が良い
・セキュリティアップデートが安定している
・操作画面がないため軽量で高速

デメリット
・コマンドライン中心で、慣れていないと運用が難しい
・Linux固有の知識が必要なため、運用ハードルが高い

向いているケース
・クラウド環境で低コスト運用したい
・Linuxを運用できる人材がいる
・高パフォーマンスで安定稼働を重視

macOS

メリット
・Macを中心した環境と相性が良い
・Macと同じ画面構成で管理しやすい
・Mac miniで静音性・安定性のあるサーバーが用意できる

デメリット
・バージョンによって機能差が生じる
・企業がサーバーOSとしての利用は少ないため、情報が多くない
・サーバー用ではないので、本格的なデータセンター利用には不向き

向いているケース
・クリエイティブ職やMac中心のワークフロー
・小規模サーバーとしての利用
・簡易的なオンプレ環境を作りたい

各OSの比較

項目 Windows Ubuntu macOS
安定性
操作性
コスト
クラウド対応
運用のしやすさ
向いている規模 小~大規模 中~大規模 小~中規模

まとめ

FileMaker Serverで利用できる3つのOSの選び方を簡単にまとめてみました。

・Windows:安定性と手軽さを求める場合
・Ubuntu:低コストで高パフォーマンスを求める場合
・macOS:Macユーザーの多い環境の場合

私自身もそれぞれのOSによる運用の経験はありますが具体的な用途、向き不向きについてより理解を深めることができたと思います。

基本的にはWindows Serverによるサーバー構築が多いと思われますが、上記の通り、業種や規模感によってWindows Server以外の選択肢も入ります。

自社の環境や規模感でFileMakerを始めるならどういう構築が望ましいのか、といったご相談も右隣や下部にあるお問い合わせから可能ですのでご利用ください。

以上が【BFL vol.13】FileMakerで利用できるサーバーOSについて調べてみたの調査となります。

ここまで読んでくださって誠にありがとうございました。また次回のBFLもお楽しみに!

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執筆者:中富 悠貴

株式会社ブリエFileMakerエンジニア。ローコード開発を筆頭にプロコードからフロントエンドまで、多種多様な開発経験を活かしたフットワークの軽さが自慢のオールラウンダー。より便利に、より使いやすいUI/UXデザインをモットーに、新しい分野にも積極的に挑戦することで、あらゆるニーズに柔軟に対応できるよう、日々勉強を続けております。

【全国対応】株式会社ブリエは、企業の経営課題であるDX化、業務効率化、ペーパーレス化、情報の一元管理など、ビジネスニーズの変化に合わせてFileMakerで業務システムを開発し、柔軟に拡張して解決します。あらゆる業種や規模の企業、非営利団体、学校に固有の課題を解決するカスタムAppをご提案します。

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