【システム事例】複雑な勤怠管理と請求作業をFileMakerで一括解決!人材派遣業のDX成功例

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執筆者:波多江 克隆

FileMakerエンジニア

勤怠管理は FileMakerで一括解決

「勤怠管理に時間を取られすぎて、本来の業務に集中できない……」

「給与の計算ミスが出てしまい、スタッフから問い合わせが絶えない……」

「請求書の作成が大変すぎて、月末は毎回残業の嵐……」

人材派遣業に携わる皆さまなら、きっと一度はこんな悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。

特に結婚式場など、多様な現場で稼働するスタッフを抱える業態では、勤怠管理や請求業務が想像以上に複雑です。

紙やExcelでの管理を続けていると、必ずどこかで「限界」が訪れます。

本記事では、結婚式場への人材派遣を行う企業が、「既製品の勤怠システムでは対応できない課題」をどのように解決したのかをご紹介します。

実際に導入されたカスタムシステムの事例を通じて、御社の業務改善のヒントにしていただければ幸いです。

こんな企業におすすめ
  • 結婚式場やイベント会場など、多様な現場にスタッフを派遣している企業
  • スタッフのランクや業務内容ごとに異なる時給設定 を行っている企業
  • 移動時間も勤務時間として給与計算する必要がある企業
  • 勤怠集計や請求書作成に 毎月多くの人員と時間を割いている企業
  • Excelや紙での管理から脱却し、請求漏れや計算ミスを防ぎたい企業
  • FileMakerを活用して自社専用のシステムを構築したい企業

目次

課題の背景

結婚式場への人材派遣業では、以下のような特徴的な課題があります:

  • 業務内容やスタッフのランクで時給が変動する
  • 会場間の移動時間も勤務時間として扱う必要がある
  • 1日に複数の会場で勤務するケースも多い
  • 実績をもとに正確な請求書を作成する必要がある

本記事の事例となる企業では、当初すべてを手書きとExcelで管理していました。

しかし、月末になると3名の担当者が5日間かけて勤怠集計と請求書作成を行う必要があり、膨大な時間が奪われていました。

さらに、給与の支払いミスや請求漏れも発生し、業務の信頼性に大きな影響を及ぼしていたのです。

導入した解決策

勤怠課題解決!

そこで選ばれたのが、FileMakerを用いたカスタム開発システムでした。既製品のパッケージでは対応できない派遣業特有のルールを反映し、現場スタッフも直感的に使える仕組みが構築されました。

主な仕組みは以下の通りです。

・会場に設置したiPadで打刻

打刻機器にiPadを使用することで、会場ごとに自由に設置することができるようになりました。その結果、スタッフの打刻情報を完全データ化に成功し、勤怠の自動集計が可能になりました。

・複雑な時給計算も自動化

業務内容やランク、移動時間を考慮する必要があるなど、業界特有の複雑な時給計算は過重労働の要因となっていましたが、自動化の仕組みを用意することで、短時間かつミスなく作業できるようになりました。

・ワンクリックで請求書を作成

手作業で時間をかけて作成していた請求書も、ワンクリックで請求書が作成できるようになりました。その結果、締めから請求書発行までの時間が厳しい取引先でも、余裕を持って請求書が発行できるようになりました。

・勤怠情報をリアルタイムで共有

完全データ化された勤怠情報はクラウド連携で社内全体で閲覧が可能になりました。経理部門や管理部門でもリアルタイムに確認できるようになったことで、業務効率が向上しました。

導入効果

システム導入の結果、次のような改善が実現しました:

内容 導入前 導入後
勤怠集計作業 3名かける5日=120時間 ほぼゼロ
請求漏れの件数 毎月2〜3件 ほぼゼロ
スタッフ数 約80名(管理上の限界数) 約200名

担当者様からの声

当社の勤怠は複雑なため、人の手で対応するしかないと思っていました。

自動で集計できるようになった分、スタッフ数も増やせたのは予想外の展開でした。

FileMakerが選ばれる理由

FileMakerが選ばれる理由

カスタマイズ性の高さ

FileMakerはノーコード・ローコードで開発できるプラットフォームでありながら、レイアウトや機能のカスタマイズ性が非常に高いのが特長です。

 たとえば、「商品カテゴリーによって表示する項目を変える」「出力形式をボタン一つで切り替える」といった細やかなニーズにも柔軟に対応できます。

 現場の実務に合ったインターフェースを構築できるため、使いやすさ・定着率が高くなるのもメリットです。

スモールスタートが可能

一般的な業務システムでは、要件定義や開発に長期間と多額の費用がかかるケースも少なくありません。 

しかしFileMakerなら、最小限の機能から短期間でリリース可能です。 

その後、運用しながら機能を拡張していく「段階的導入」ができるため、初期投資を抑えつつ、スピーディに現場の課題解決が図れます。

内製化・運用のしやすさ

FileMakerは専門的なプログラミング知識がなくても、基本的な設計・修正が社内担当者で行えるという利点があります。

 たとえば、「フィールドの追加」「出力条件の変更」「レイアウトの調整」など、ちょっとした改修が外注に頼らず対応することが可能です。

 業務の変化にも即時に対応できるため、運用コストの削減とスピード感のある改善サイクルを実現できます。

導入までのスケジュールと費用感

導入スケジュール

工程 内容 スケジュール
ヒアリング・要件定義 業務フローの把握、会場の種類、計算式の確認、UI希望など 約10日
設計・プロトタイプ作成 マスタ構成、勤怠・請求計算定義、画面設計など 約10日
開発・構築 レイアウト構築、スクリプト作成、計算処理、請求書作成など 約60日
テスト・微調整 実データを用いた出力チェック、UI調整、担当者操作トレーニング 約10日
本番移行・運用開始 本番環境導入、初期データ登録サポート 約10日
合計期間 約100日(5ヶ月)

費用感(目安)

項目 内容 費用(目安)
要件定義・設計費 ヒアリング、仕様設計、業務フロー確認など 約100万円
システム構築費 マスタ、機能開発、UI、計算式構築等 約350万円
テスト・調整・導入支援 動作確認、微調整、操作レクチャーなど 約50万円
合計費用 約500万円

その他の費用

  • FileMakerライセンス費(クライアント数により変動)
  • クラウド運用の場合は別途サーバー利用料
  • 運用保守(仕様変更などに伴う定期的なメンテナンスや追加要望対応)

まとめ

人材派遣業、とりわけ結婚式場などの複雑な勤務体系を持つ業態では、自社に合った勤怠・請求システムを持つことが極めて重要です。

既製品システムに業務を合わせるのではなく、業務に合わせたシステムを構築することで、初めて本当の意味での業務効率化と信頼性向上が実現します。

株式会社ブリエでは、FileMakerを活用した業務システムの開発・改善を行っております。

勤怠管理の業務効率に課題を感じていたり、何から手をつければいいかわからない事業者様は、ぜひ一度ご相談ください!

 

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執筆者:波多江 克隆

株式会社ブリエFileMakerエンジニア。今では開発に携わった件数も100件以上、建設業、造園業、設備業、土木業、引越業、運送業、製造業、幼稚園、保育園、サービス業、清掃業など様々な業種の開発を経験。どのような業務でもお客様と一緒に課題を考え、ベストな解決策をご提案します。キャンプとオムライスが好き。

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