【システム事例】全自動で機会損失を防ぐFileMakerの在庫連動システム!

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執筆者:中富 悠貴

FileMakerエンジニア

在庫連動システム

経営規模が拡大していく中で、物流拠点や販売先の拡充による管理コストの問題は避けては通れない課題の1つです。

 特に管理先が単一から複数に変わると負担は何倍にも膨れ上がるため、今までできていた手動による対応もミスや遅延が発生しやすくなり、気づいた時には手に負えなくなっているなんてことも珍しい話ではありません。 

そこで今回は「在庫のズレ」「販売機会のロス」に悩まされていた企業様に導入した、FileMaker(ファイルメーカー)による在庫連動システムの事例をご紹介します。

こんな企業におすすめ
  • 複数の販売チャネル(自社EC・Amazon・楽天など)を運営する企業
  • 在庫更新を手作業で行っており、更新ミスや遅延が課題の企業
  • 倉庫・店舗など複数拠点で在庫を管理している企業
  • FileMakerを活用し、在庫データをリアルタイムに共有したい企業
  • 短期間・低コストで在庫管理を自動化したい中小企業

目次

導入前の課題

在庫連動システム課題

お客様は自社倉庫の在庫を元に、複数の販売チャネル(自社ECサイト、Amazon、楽天など)で商品を販売していました。
 しかし、各チャネルごとに在庫を個別に管理していたため、次のような問題が発生していました。

  • 各サイトの在庫数を手作業で更新しており、更新漏れが発生
  • 売れた後に在庫反映が遅れて欠品・二重販売が発生
  • 倉庫と営業部門で在庫数の認識がずれる
  • 売り時を逃して機会損失が発生

このような状況を解決するため、「在庫データを自動で集約・連携できるシステムを作りたい」というご要望をいただきました。

導入したシステムの概要

在庫連動システム概要

本システムは、FileMakerを中核に据え、各販売チャネル・倉庫システムと連携することで、リアルタイムな在庫同期を実現しました。

主な機能
  • 倉庫システムから在庫データを自動取得
  • FileMaker上で在庫を集約・自動集計
  • 各販売チャネル(ECサイト)への在庫データ自動更新
  • 在庫残数が規定値を下回った場合の自動通知
  • 管理画面から商品の販売ステータスを一元管理

システム構成イメージ

在庫連動システムイメージ

FileMakerが中心となり、倉庫システムと連携した在庫情報を一括管理することで、人手を介さずに正確な在庫数を各ECサイトへ反映できる仕組みとなっております。

導入効果

在庫連動システム導入効果

システム導入後、次のような効果が得られました。

内容 導入前 導入後
倉庫との在庫合わせ 手動(1日1回) 自動(1時間毎)
欠品・二重販売件数 数件/月 ほぼゼロに
ECサイトの在庫更新作業時間 約2時間/日 ほぼゼロに
ECサイトの在庫数の精度 人的ミスが発生 自動化で安定

特にECサイトへの在庫情報の更新速度・精度が飛躍的に向上しました。

1サイトに購買が集中してしまったことで、在庫があるのに買えないといった機会損失が大幅に減少、販売チャンスを逃さないという点で顕著な成果があり、導入3か月で売上が約15%増加しました。

FileMakerで開発するメリット

ファイルメーカーを利用するメリット

高い柔軟性とスピード開発

FileMakerはノーコード・ローコードで開発できるため、在庫管理や販売チャネルごとの独自ルールに合わせて柔軟に設計できます。
要件変更にも即応でき、他のシステム開発に比べ短期間での構築が可能です。

外部システムとの連携が容易

データファイルやAPIによる連携が可能なため、規格の異なるECサイト・倉庫システム・会計ソフトに対してもスムーズにやりとりすることができます。
各種データを自動で送受信できるため、手動更新やデータ不整合のリスクを大幅に削減できます。

運用・拡張コストを抑えられる

FileMakerは自社内でメンテナンスや画面修正がしやすく、外部エンジニアに依存しない運用が可能です。
また、ユーザー数や機能に応じて段階的に拡張できるため、スモールスタートが可能で中小企業にも適しています。

導入までのスケジュールと費用感

導入スケジュール

工程 内容 スケジュール
要件定義・設計 現状業務のヒアリング、在庫連動対象のシステム確認、画面・データ構成の設計 1~2週間
開発・内部テスト FileMakerでの画面構築、在庫連携ロジック・API設定、テスト環境での動作確認 3~4週間
運用テスト・調整 実データでの動作確認、在庫更新タイミングや通知条件の調整 1~2週間
導入・本番リリース 本番環境への移行、スタッフへの操作トレーニング、初期運用サポート 1~2週間
合計期間 6~10週間

費用感(目安)

項目 内容 費用(目安)
要件定義・設計費 ヒアリング、設計書作成、システム確認など 約25~50万円
システム構築費 在庫DB・管理画面構築、各種API連携、通知・レポート機能等 約75~100万円
テスト・調整・導入支援 動作確認、微調整、操作レクチャーなど 約50~100万円
合計費用 約150~250万円

その他の費用

  • FileMakerライセンス費(クライアント数により変動)
  • クラウド運用の場合は別途サーバー利用料
  • 運用保守(連携先の仕様変更などに伴う定期的なメンテナンス)

まとめ

在庫管理の自動化は、単なる作業効率化だけでなく、「販売機会を逃さない」ための重要な仕組みです。

FileMakerを活用すれば、中小規模の企業様でも短期間・低コストで自動連携システムを構築できます。 

この事例が、貴社の課題解決のヒントとなれば幸いです。

株式会社ブリエでは、FileMakerを活用した業務システムの開発・改善を行っております。 

「在庫管理をもっと効率化したい」「販売チャネルごとの在庫を統一したい」といったお悩みがありましたら、ぜひ一度ご相談ください!

 

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執筆者:中富 悠貴

株式会社ブリエFileMakerエンジニア。ローコード開発を筆頭にプロコードからフロントエンドまで、多種多様な開発経験を活かしたフットワークの軽さが自慢のオールラウンダー。より便利に、より使いやすいUI/UXデザインをモットーに、新しい分野にも積極的に挑戦することで、あらゆるニーズに柔軟に対応できるよう、日々勉強を続けております。

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