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キャスティング事業を展開する株式会社キャスティングボイスでは、長年にわたり自作のシステムで経理・財務業務を運用してきました。しかし、業務の複雑化とともに「もっとできるはず」という想いが強まり、プロへの外注を決断。本記事では、システム導入前の試行錯誤から、開発会社選定のリアルな判断軸、そして導入後に起きた現場の変化までインタビュー形式でお届けします。
ーーキャスティングの事業をされているとのことですが、日常の業務ってどんな流れなんでしょうか?
株式会社 キャスティングボイス 川嵜美佳(以下 川嵜):キャスティングの依頼が来たら、まずその案件に合うキャストを全国のプロダクションから選んで、声をかけていきます。プロフィールを集めたり、著名なタレントさんの場合はネームアップをしたりして、提案資料を作るんです。その後は、事務所やキャストとの交渉、本番対応、終わったら請求処理や契約管理まで。一つの案件でも、実はかなりやることが多いですね。
ーーその中で、今回システムを導入されたのは経理・財務の部分だったんですね。
川嵜:そうです。もともとはエクセルで管理していたんですけど、入社してから自分でFileMakerを使ってシステムを作りました。
ーーご自身で…!どれくらい使われていたんですか?
川嵜:16年か17年くらいですね。かなり長く使っていました。
ーーそれだけ長く使われていた中で、外注しようと思ったきっかけは何だったんでしょうか?
川嵜:正直、限界はずっと感じていました(笑)ただ、それ以上に「システムにお金を使っていい」と言えるタイミングが来た、というのが大きいですね。それまでは、自分でやるしかなかったので。
ーー理想の形には届いていなかった、という感覚ですか?
川嵜:そうですね。課題が出てくるたびに調べて、なんとか形にはしてきたんですけど、「本当はもっとできるはず」という感覚はずっとありました。だから、一度プロにお願いしてみようと思ったんです。
ーー外注するにあたって、システム開発会社の比較検討はされたんですか?
川嵜:はい、3〜4社ほど相見積もりを取りました。
ーー選ぶ際のポイントはどこでしたか?
川嵜:金額とコミュニケーションの取りやすさ、あとは対応スピードですね。
ーーその中で、最終的にブリエを選ばれた理由は?
川嵜:恐らくどの会社さんも困ったと思うんですけど、私の要望って、結構「理想」を詰め込んだものだったんです。いわば夢物語みたいな話をして、「これできますか?」という聞き方をしていて。どの会社さんにも「それは大変ですね」と言われました(笑)でもブリエさんは、「これはできそうですね」「これは難しいかもしれません」って、ちゃんと整理しながら返してくれて。そのやり取りの中で、自分の中でもやりたいことが整理されていった感覚がありました。
ーーかなり難易度の高い要望だったんですね。
川嵜:そうですね(笑)その中で、ちゃんと理解しようと寄り添ってくださったのが、ブリエさんでした。
ーー具体的にはどのようなことを実現したかったのでしょうか?
川嵜:経理・財務だけじゃなくて、キャスト検索や、交渉履歴、提案資料の作成まで一つのシステムで完結させたかったんです。せっかくプロに頼むなら、「全部やりたい」と思って。自分で作っていたからこそ、「あと少しこうだったら」というポイントがたくさん見えていたんですよね。まがりなりにも自分で作ってきてしまったので、融通が利かなくなるのがすごく嫌だったんです。臨機応変な対応をしてくださりそうかどうかも大事でした。システムって使い続けるほどに要望は出てきますし、企業規模が変わっていけば、その段階で追加したい仕組みも必ず出てきます。だからこそ、将来的にどんなスピード感で対応してくれそうか、というのも重要でした。
ーー開発前の提案では、他社とブリエの違いはどこにありましたか?
川嵜:提案の方向が少しずれている会社さんもありましたし、体制的に時間がかかりそうだな、と感じるところもありました。その点、ブリエさんは最初から開発の方が入ってくださっていて、話がすごく早かったんです。納期までのスケジュールもとてもコンパクトでした。それから、開発に入る直前の打ち合わせでは、神保社長から「お互いの常識が多分全然違うので、説明しすぎかなと思っても、細かく伝えるようにしましょう」と言っていただきました。どんな関係でもお互いの常識って違うものですし、システム開発をする側と「これがやりたい」という側ってもっと違うと思うんです。最初にそれを言っていただいたので、とてもスッキリしました。実際、説明も細かくて、コミュニケーションのストレスはありませんでした。
ーー実際に外注してみて、内製との大きな違いはどこにありましたか?
川嵜:私が「やりたい」と言ったことを、すぐ形にしてくれるところです。特に調べる時間もなく、パッと答えてくれる。これまでは「やりたい」と思ってから、出来上がるまでに数ヶ月かかることもあったんです。要望に対して「実現するにはこれくらいの時間がかかります」と、一瞬で明快なお答えいただけるのは、やっぱりさすがだな!と思いました。
Google meet での打ち合わせ
ーー実際にシステムを導入してみて、どんな変化がありましたか?
川嵜:まず大きいのは、過去案件の情報にアクセスする時間ですね。自作のシステムでは、一つひとつ別のファイルを作っていたんですが、それを一つにしていただいただけでも作業スピードが改善されました。これは、社内全員の一致した意見です。先輩社員に聞かなくても過去案件に関する情報にたどり着けるので、作業時間が半分以下に削減された感覚だという声もあります。それだけでなく、売上や粗利、前期比較なども一目で見えるので、数字に対する意識も自然と高まっています。
キャスティングボイス 松井亮:経理作業もかなり楽になりました。以前はCSVを加工したり、手作業が多かったんですが、今はワンクリックで資料が出せるので助かっています。
ーー社内での定着具合はいかがですか?
川嵜:現在は、従業員9人中8人が使っています。もともと自作のときから「直感的に使えるもの」を意識していていました。開発前には、デザインを大きく変えない方が使いやすい、というご提案をいただきました。そのおかげで、スムーズに定着したと思います。
ーー社内の雰囲気にも変化はありましたか?
川嵜:ありますね。社員から「こうしたらもっと良くなる」という意見が、積極的に出るようになりました。以前は、私が対応しきれないこともあって、改善までに半年とか1年かかることもあったんです。今はそれが短期間で反映されるので、改善のスピードがまったく違います。社内の業務改善に対する意識も、以前より上がっています。
ーー今後、さらにやりたいことはありますか?
川嵜:大きく2つあって、1つはキャスト情報のプラットフォームとの連携、もう1つはAIの活用です。ただ、まずは今ある機能をしっかり使い切ることが先ですね。やりたいことは本当にたくさんあるんです(笑)
ーー最後に、今回の開発を振り返っていかがですか?
川嵜:本当に感謝しています。やりたいことを理解してもらえて、それがちゃんと形になって、しかも現場でちゃんと使われている。これからも、きっとまた「こうしたい」が出てくると思うので、引き続き一緒に進めていけたら嬉しいです。
自作システムで長年積み上げてきたからこそ見えていた「理想」と「限界」。その両方を理解した上で外注に踏み切ったことで、業務効率は大きく改善されました。単なる作業効率化にとどまらず、社内の改善意識や意思決定のスピードまで変化させた今回のシステム導入。それは、ツールの刷新だけでなく、仕事の進め方そのものを変える取り組みでもあります。本記事の事例のように、長年使ってきた自作システムやExcel管理に限界を感じている企業様も多いのではないでしょうか。
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